それを逆立て髑髏マークの黒Tシャツを着ている。一人きりの時は例外なく、怒りも無いのに眉間にシワを寄せている。周囲を威嚇しているのか。笑いをこらえているのかも知れない。
暑いのにコンビニの前でたむろしているときは他愛の無い与太話。その限りにおいては罪もない夏の風物詩と言わねばならぬのかもしれない。
御代田龍神祭りの、龍の担ぎ手の若者の中にも結構な数の金髪がいた。普段、金髪を見ることはほとんどない町だから、祭り期間限定で金髪にする若者もいたのかもしれない。
手軽に染められるというので私もやってみた。
と言っても金髪の染毛剤など無いし、染めたのは頭髪ではない。
我が家に有るのはChiが生え際の白髪隠しに使う毛染め。
それでヒゲを黒く染めてみた。
頭髪を染めようとすると地肌が染まってしまう。←このくだりは突っ込みを予測して自ら記している。
何故かって。
夏休みだし、御代田の祭りだし、期間限定のヒゲ染めだ。
凛々しい青年になるかと思ったが贔屓目に見ても変化無し。鏡の前で眉間にシワを寄せたり微笑んでみたりしたがどうと言うこともない。見慣れない分、変。
Chiの反応も微妙。
「バカやってるんじゃないよ」と言われる前に写真を写してサッサと洗い流したので期間は極めて短い。しかし〝期間限定でも金髪に染めたい〟という気持ちは良く分かった。
プチ変身願望かな。ルールや枷を無視する快感もあるだろう。
それと一番大きいのは周囲の人に〝どうだ〟という感じ。
何をおっしゃいますか、染めたあごひげ、大いに変化してますよ。顔全体を見るからいけないんです。ただ、黒の場合は収縮色ですから、ボリュームを増やすか、くちひげやほおひげなど、他所とのコーディネートを考えるべきだと思います。カールおじさん風なんてのも良いのでは・・・。
口ひげはやってみたけど「あまりにクラークゲーブル的」なので採用せず。結局、高田純二のお気軽さを選んで、アゴヒゲにしております。