言葉

2-570) 割籠

最近お気に入りの“みおつくし料理帖”(高田 郁)のシリーズ6巻目に出てきた『割籠』が懐かしい。
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 火災予防のため、町触れにより煮炊きの火の扱いを、朝五つ(午前八時)から四つ(午前十時)に限られた澪は、冷めても美味しく食べられる割籠(弁当)を供して難を乗り切る。


盆暮れには毎年帰省していたが、その度に母はビフテキ・蒲焼・鮎塩焼き・十六隠元など私の好物でもてなしてくれた。母が身罷った後は父が気を配ってくれ、到着した日の夕食は割籠になるのが常であった。
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仕出し屋から割籠を調達すればちょっとした夕食だし、遠路到着間もないChiが調理に時間をかけずに済むという親心だった。

20年くらい前まで、実家ではビーフステーキはビフテキであり、仕出し弁当は割籠であった。
トンテキもあった。

久しぶりに割籠という文字を目にして、往時を思い起こした日は盆だった。
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by ikuohasegawa | 2011-08-26 05:07 | 言葉 | Comments(0)

十や十五連休なんて目ではない。三百六十五連休が始まった私。


by ikuohasegawa