文庫本を開くといつもと違う感じがした。団地の集会所から借り出した本だからというのではない。何かが変。
写真では分かりにくいが、現物を開くと違和感を感じてしまう。
原因は地側の余白が狭いのだ。すわ、断裁ミス。
所持している同じ小学館の文庫本(右)と比べてみた。
やはり狭いが、天の余白は同じなので断裁ミスではないようだ。
文字数を比べると1字少ない39字。どうやら1字減らして、その分をあてて活字を大きくした結果のようである。読み易くするための配慮なのだろうが、それよりも寸詰まりが気になってしょうがないので中々読み始められない。読み始めてもそこへ目が行ってしまい、かえって読みにくいじゃないか。
編集用語辞典を見ると
マージン [編集]
レイアウトデザインで、版面(ハンズラ)の周囲にとる余白部分を指す。単に「余白」と言う場合も多い。例えば「罫下の余白」などと天・罫下・ノド、小口で呼び分ける。広すぎると間延びし、狭すぎると息苦しい紙面になるので、内容を始め書体・ポイントや行間などとバランスをとってレイアウトする。
地側の余白では素人っぽい。そう、「罫下の余白」が狭くて息苦しいのだ。私は。
この僅かな差に気が付くのだから、人間の感覚はすごいと思う。
私のことですけど。