製本&修理:関連

2-826) 本のしおり

在職中、社に縁のある本屋で、毎月1万円を限度に本を買っていた。
そこのルールでは図書券を販売すると売り上げが計上できるというので、まず図書券を買って売り上げに協力。次いで、本を購入するとき図書券で支払って売り上げに協力することにした。
そのため、大きな書店で読みたい本にめぼしをつけて、その本屋で取り寄せていた。つまり、私は毎月、計2万円の売り上げが確実に見込める優良顧客であった。

といっても、特別待遇が受けられるわけではない。せいぜいお愛想を言われるか、カバーを丁寧に掛けてくれるか、しおりを2枚くれるかぐらいのものである。
しおりは、動詞「枝折る(しおる)」の連用形が名詞化された語。
「しおる」とは、山道などで道に迷わないよう木の枝を折って目印とした枝(し)折るであり、そこから本にはさむ目印を 「しおり」と言うようになった。 また、「栞」は当て字である。

文庫本は栞紐が付いていないから、出版社は栞を本屋に配布する。本屋はその栞をサービスするのが常となっている。普通はそっけないものが多いが、連続性というかテーマを持ったものがあると結構楽しみである。
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前にも書いたが、新潮文庫だけは栞紐が付いている。したがって〝新潮文庫という栞〟は無い。
新潮文庫を買った時「新潮文庫は栞紐がついているだろう。栞はいらない」と言うほど嫌味なオヤジではないので、何時も黙っているが、必ず機械的に栞をはさんで呉れる。

呉れるといえば二つ返事で呉れたものがある。読書するチャップリン像を見て、軽い気持ちで「欲しい」と言ったら、揉み手をして「どうぞどうぞ」だった。
なにせ優良顧客だから。
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リフォームの断捨離を潜り抜け、只今も我が家で読書中である。






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by ikuohasegawa | 2012-06-06 06:37 | 製本&修理:関連 | Comments(0)

十や十五連休なんて目ではない。三百六十五連休が始まった私。


by ikuohasegawa