新車ではない。新車という話も無いではないが、今般はパワステの部品が新品になった。
突如ハンドルが重くなり、車線変更でさえ腕は筋張る。突然のことで驚いてしまった。
ひょっとして突発性筋無力症?
道路端に停車したが、事態を理解しパワステに思いがいたるまでに時間が掛かった。
車庫入れの切り替えし何ぞは、唸り声も出る有様。「ウウ、ウーンショ」
昔、パワステに対して〝重ステ〟なんて言っていたことを思い出した。とにかく重ステなのをやっとの思いでディーラーに持ち込んだが、パワステというのは本当に役立っていたのだと思い知った。
「油圧ポンプの交換で、8万5千円かかりますが、いかが致しましょう」
いかが致しましょう?イカがもタコがも無い。重くてしょうがないのだから。
「何台も乗ったけど、こんなところが故障することは初めてだ。おたくの車ではよくあるのか」
「滅多にないだろう。ということは異常な車なのだから、そちらの責任で対処すべきだ」等と言ってみたところで、無償になる訳もない。
「もう10歳若ければ、このまま乗って上腕二頭筋を鍛えるところだが、腕が疲れるので修理してもらおう」 というのが精一杯だった。