江戸時代に、成田山新勝寺は江戸でたびたび成田不動の「出開帳」をした。現代でいえば、「秘宝特別公開展」である。元禄16年から江戸時代を通じて12回の出開帳が行われた記録があるそうだ。
歌舞伎役者の初代市川團十郎が成田不動に帰依して「成田屋」の屋号を名乗り、不動明王が登場する芝居を打ったことなどもあいまって、成田不動は庶民の信仰を集め、成田参詣が盛んとなった。
歌舞伎ファンのChiは「市川團十郎、成田屋」と聞いたら看過できない。ので、新勝寺へでかけた。お不動さんにご挨拶をし、更にうなぎも頂ける。
門前には、7軒もの鰻屋があり、そのうち何軒かは鰻割きを店頭で実演している。
実演といっても〝焼き〟と違って美味そうには見えない。この赤っぽい光景を見て「美味そう」というのは、ドラキュラぐらいのものである。と思ったが、脳内で蒲焼まで連想するようで、惹かれることは惹かれる。想像力は大したものである。
という訳で、今月の鰻は成田山新勝寺門前、明治43年創業の川豊。
店頭を開け放しているので、お店が用意しているひざ掛けが暖かい。この日は、曇りで気温は12月中旬だったのよ。
上鰻重 2,600円也。競合が多いせいか観光地にしては安い。肝吸いは100円。
チョッと蒸しが足りないような気がするが、まあ好みの範囲。
タレも程よく、山椒も香りよし。
今月も美味しく頂きました。