繰り言 (くりごと)

3-149) やり過ぎ

 50年以上も昔のことだが、初めて鉛筆削りを買ってもらったとき嬉しくてたまらないものだから、手当たり次第に鉛筆を削った。姉の鉛筆も削った。
 それでも足りないから、次はひっくり返して鉛筆の逆側も削った。絵筆の軸も尖らせた。それでも足りなくて割り箸まで持ち出して削ったことがある。こういう思い出は皆あると思う。
 
 自作の設計図にしたがうと板に30ミリの穴をあけるドリルが必要になった。ホームセンターでドリルの30ミリを見たが高い。おそらく一度きりの穴あけだから3千円は出せない。
 諦めきれずに物色して棚の下の方でホールソーを見つけた。株式会社イトー製。
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 帯状円形の7枚刃がセットされており25ミリ 32ミリ 38ミリ 45ミリ 51ミリ 57ミリ 63ミリの穴が開けられる。480円は実に安い。
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 簡単に穴があく。4箇所に38ミリの穴をあけたところで左右の穴を63ミリに変更することを思いついた。63ミリだって簡単に穴があいた。480円は実に安い。

 出来上がりをセットしてみると使い勝手が悪い。駄目じゃん。
 結局、ボンドで接着してコーキング材を詰めて元に戻した。何やってるんだろうね。

 後から思うとアイディアが浮かんだというより、ホールソーを使い足りなくて、もっと穴をあけたいだけだった。だって、簡単に綺麗な穴があくのだから。
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 時代小説の世界では刀を手に入れた武士が、辻斬りをして切れ味を試したりする。新しいものを手に入れると試したいのは人間の性である。
 私は武士でなくて良かった。刀ではなく鉛筆削りやホールソーで本当によかった。
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by ikuohasegawa | 2013-05-11 04:54 | 繰り言 (くりごと) | Comments(0)

十や十五連休なんて目ではない。三百六十五連休が始まった私。


by ikuohasegawa