言葉

3-548) 「こぴっと」「じゃん」と『ワカナ』

 「じぇじぇじぇ」は流行語大賞を受賞したが、『花子とアン』で使われている山梨弁の「こぴっと」は無理だな。「じぇじぇじぇ」を使う人はいたが「こぴっと」って言う人に出会わないもの。
 「こぴっと」の意味は『しっかり』だが、流行語は知っていても使わないのが大人というもの。

 一方、花子の母親は「・・・じゃん」という。
 ちょっと待て、「じゃん」は横浜の方言じゃん。 ほら。 
 こちらは流行語ではなく方言だから、横浜では大人も当たり前に使っている。移住横浜人の私も40年間住んでいると感化されて「・・・じゃん」と言っている。それなのに山梨で「・・・じゃん」だと。

 「じゃん」を調べてみると、 
『横浜の方言と言われているが、それはけっこう新しく静岡北部、山梨方面で使われていた「じゃん」が生糸の流通とともに横浜に広まった』という説が出てきた。
 そうか山梨が本家か。「じゃん」も絹と一緒に来たのか。絹の道だ。

 絹の道に反応して突然、うなぎ屋を思い出した。信州上田の鰻屋・若菜館も絹の道だ。と、思った。

 横浜関内に〝割烹蒲焼わかな〟がある。

 『ワカナ』という店名、うなぎや屋らしくない洒落た造作、刺身などを取り合わせたメニュー構成などがよく似ている。何か関係があるのだろうかと気にはなっていたが間違いない。
 横浜の〝わかな〟は創業明治5年。上田の若菜館は創業明治30年。絹の道だ。と、確信した。創業者どうしの交流、あるいは職人の修行などがあったのだ。

 「じゃん」 は山梨から横浜へ、『ワカナ』は横浜から上田へ、絹の道によって伝播したに違いない。

 追跡調査はしない。思い込みのままでいることにする。だって気分が良いじゃん。

3-548) 「こぴっと」「じゃん」と『ワカナ』_d0092767_944243.jpg


図は八王子と関東絹の道より借用。








Commented by saheizi-inokori at 2014-06-13 21:45
本籍が山梨石和。
じゃん、ほうけ、ずら、などはよくききましたが、こぴっとは知らんじゃん。
Commented by ikuohasegawa at 2014-06-14 05:30
村岡花子は間違いなく甲府の出ですがねー。
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by ikuohasegawa | 2014-06-13 04:36 | 言葉 | Comments(2)

十や十五連休なんて目ではない。三百六十五連休が始まった私。


by ikuohasegawa