そのため、私は『オモテ表紙』『ウラ表紙』と記すこともある。
まず本の各部の名称。
『表表紙』の最初の表は訓で「おもて」、表紙 は音で「ヒョウシ」と読んでの「おもてヒョウシ」
同様に『裏表紙』は「うらヒョウシ」と読む。
これは、漢字の熟語の上の字を訓、下の字を音で読む「湯桶」(ゆトウ)のような熟語の読み方で湯桶読み(ゆトウよみ)という。
これに対して、上の字を音、下の字を訓読みするのを重箱(ジュウばこ)読みという。ともに原則から外れた読み方だとされる。
で、この『表』という漢字は基本的に「おもて」と「あらわす」という字義を持っていた。
たしかに 表にすると解りやすい。
もう一方の 図も解りやすい。
表紙を文字で説明すると
書いた本人はこの説明で「解る」と思うが、万全を期そうするからくどい。冒頭の図の方がはるかに解りやすい。本の表紙は本文を結合し保護する覆いである。本を読み始める向きに置いた時に表面に来るオモテ表紙、裏面のウラ表紙、綴じのある側(小口と逆側)の背表紙からなるが、オモテ表紙のみを指すことも多い。
「図のここ」と言えば済む。見た方も「そこね」
図や表は解りやすい。
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『辞表』の表は、②あらわすの(ア)明らかにする。明白にする。
辞めるという内なる思いを、外に出し明らかにする『表』であって、辞める理由を表にまとめるわけではない。が表にしてみた。
辞表表。「ジヒョウヒョウ」と読んでもらおう。
なにしろ『表』は、 ⑬複雑な事がらを分類整理して一目でわかるようにしたもの だからね。