朝9時、出発したが車のエアコンが効かない。前日まで動いていたのに。
エアコン無しの猛暑ドライブは、無理どころか危険ですらある。車を転じディーラーのある東御市へ向かう。
その時すでに外気温は26度。ぬるい風を最大で吹かせても・・・やっと着いたディーラーの涼しいこと。
ほぼ一時間涼んでいるうちに応急処置終了。クーラー回復。
あくまでも応急なので、翌日部品交換修理が必要とのこと。ヤレヤレ。
気を取り直して再出発。
では、
JR吾妻線は渋川から西進し嬬恋村大前が終点である。
沿線には四万温泉・尻焼温泉・草津温泉・万座温泉などの名湯が多く存在する。
しかし、開設当時は鉄鉱石輸送のための鉄道だった。六合村(現中之条町) には鉄鉱山があったのだ。その鉄鉱山跡が曲折を経て町営公園となった。名をチャツボミゴケ公園という。
話を総合すると、だいたいこういうことになる。
その チャツボミゴケ公園へ行った。
軽井沢から車で70分走って草津温泉。そこを通り抜け約25分。
管理事務所で300円の協力金を払い、更に車で林道を 1km先の駐車場へ。
そこからは徒歩で渓流沿いの山道を約300メートル登ることになる。
木道を進み。
階段を上がる。
と、穴地獄と呼ばれる岩場。
硫黄の臭いがして、チャツボミゴケが緑色の絨毯を敷き詰めたように、とまでは言えないが広がっていた。
チャツボミゴケはウロコゴケ目ツボミゴケ科の植物。
名前の由来は解らず終い。ツボミコケはツボミのような形状のコケとわかったが『チャ』が判明しない。
穴地獄は、鉄鉱石の採掘穴にPH2.8という強酸性の鉱泉が湧出しており、そこに動物が落ちて死んだ場所だったことから付いた名前。
反面、強酸性の水中で生育するというチャツボミゴケには最適の場所だったようだ。
PH2.8と言えばレモン同じくらいの酸性度。
その強酸性の鉱泉でしか育たないチャツボミゴケの群生は珍しい。光景は神秘的でさえある。
鉱山跡地を『休暇村』として活用すべく旧所有社のJFEも努力した。現にテニスコート跡地なども荒れ果ててはいるが残っている。
しかし、2012年断念し中之条町に譲渡したという。
これからは少しずつ知られるようになることだろう。
一見の価値あり。但し遠い。
話題がとっちらかるので後回しにしたが、駐車場から山道に入ると直ぐ、酸化鉄の露出している崖があり『ベンガラ』の原料だという看板あり。
ベンガラは防腐剤を兼ねた塗料として、古来から使われている。
京の町屋の弁柄格子。
そう言えば錆止め塗料も昔から同じようなベンガラ色だけれど、関連はあるのだろうか。