繰り言 (くりごと)

3-899) 小諸市 甲 乙 丙 丁

私の時代の通信簿は5段階評価だったから体験してはいないけれど、戦前の通信簿は甲・乙・丙・丁だったことを知っている。

したがって 甲、乙、丙、丁というと等級、ランク、優劣をイメージする。
「甲乙つけがたい」という言い回しが成立するのも、甲と乙に優劣があるからだ。

小諸を行くと乙
3-899) 小諸市 甲 乙 丙 丁_d0092767_04520977.jpg
気にして走ると甲を発見。
3-899) 小諸市 甲 乙 丙 丁_d0092767_04545625.jpg
ならばというので探すと丙。
3-899) 小諸市 甲 乙 丙 丁_d0092767_04545949.jpg
さらにカーナビで検索すると小諸城址南側に、丁と乙があった。
3-899) 小諸市 甲 乙 丙 丁_d0092767_09432023.jpg
行ってみたが、住所標識は見つからなかったのでMapionの地図で代用。
ここの乙は、先の標識の乙の端だと思う。

どうして、こんな地名をつけたのだろう。
甲はともかく・・・乙もまあ我慢できるが、ランク下の丙、丁の住人は嫌だろうなあ。

調べてみると元々、甲・乙・丙・丁はランクではない。
契約書などで「甲は乙に対し・・・」というように識別符号に過ぎない。(甲は先方にする、という暗黙のルールはあるようだが)

甲乙丙丁には続きがあり 甲(こう)、乙(おつ)、丙(へい)、丁(てい)、戊(ぼ)、己(き)、庚(こう)、辛(しん)、壬(じん)、癸(き)。

これは古代中国に発する陰陽五行に則った概念で、世界は木・火・土・金・水の5つの要素から成り立ち、そのそれぞれを陰と陽に別け 「十干(ジッカン)」とした 。
すなわち、木の兄甲(キノエ)、木の弟乙(キノト)、火の兄丙(ヒノエ)、火の弟丁(ヒノト)・・・・。


小諸市丙、丁にお住まいの皆さん、小諸市甲、乙よりランク下ではありません。単なる識別符号でした。




小諸市甲 〒384-0801
小諸市乙 〒384-0802
小諸市丙 〒384-0803
小諸市丁 〒384-0804

Commented by nicoru1nicoru2 at 2016-10-11 04:29
乙なブログで、なにより。

早朝より 辞書を繰らせる 「繰り言」かな。
Commented by saheizi-inokori at 2016-10-11 10:16
我が小学校は、温和敬信の4組、私は和組でした。
甲乙丙丁の組み分けもあったはずです。
Commented by ikuohasegawa at 2016-10-11 11:22
古武士ヒロくん
乙な。
といわれるほどのネタではありませんね。
Commented by ikuohasegawa at 2016-10-11 11:25
saheiziさん
幼稚園は、きく、あやめ、なでしこ・・・でした。
小学校は1組2組3組という味気ないものでした。
温和敬信がうらやましいです。
Commented at 2016-10-11 20:42 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by Reikogogogo at 2016-10-12 08:05 x
信州石彫場、というより八ヶ岳西麓におっこと(乙事)という地域があって、
興味を持ったことがあります。
徳川が陣取った陣取場に乙事原の話聞いたことがあります。
Commented by ikuohasegawa at 2016-10-13 15:32
Reikogogogoさん
乙事。
興味が湧き調べたら、
遠近(おちこち)=(あちこちから人が集まった)→乙事の漢字を当てた。という説に行き着きました。真偽のほどは解りませんが。
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by ikuohasegawa | 2016-10-11 04:15 | 繰り言 (くりごと) | Comments(7)

十や十五連休なんて目ではない。三百六十五連休が始まった私。


by ikuohasegawa