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4-60)メンディングテープを本の修理に使うのは?

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さて、保土ヶ谷図書館の修理講座で、メンディングテープを本の修理に使って良いかと質問が出た。

「セロテープよりは長持ちするようですが、接着剤の成分や経年劣化しないという確証を得ていないので、本の修理に使うことをお薦めはしていない。できれば専用の補修テープが良いと思います」という曖昧な回答しかできなかった。

前に他の所で同じことを聞かれたことがある。

今回、気になって検索し続けて解ったこと。
メンディングテープはポリ(アセテートもある)のテープにPVP、セロテープ※2はセロハンにゴム系接着剤。テープの素材と接着剤が違う。
※ PVP接着剤 ポリビニルピロリドン(PVP)樹脂を主成分とする接着剤。固形に近い溶液系。 水溶性のPVPに脂肪酸ナトリウムを添加しほぼ固体状にし、グリコール類を加えて滑性を付与したもの。
※2 セロテープはニチバンの登録商標。一般名詞としてはセロハンテープ。メンディングテープは一般名詞。
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そう言われればセロハンテープが黄色っぽく見えるのはゴム系だからだ。

セロハンテープは時間が経過すると劣化するが、メンディングテープは劣化しにくいと言われている。
それゆえ、本の修理に使って良いかと質問が出る。
それゆえ、カルトナージュの先生のHPには「セロハンテープはダメ。メンディングテープを使うように」とあった。

しかし、それはメンディングテープとセロハンテープの比較に過ぎない。
それ以上の根拠が明確でないから、メンディングテープを本の修理に使用可と言うわけにはいかない。

ところが、H塚市立図書館の修理を紹介するページに
メンディングテープ 破れたページの補修に使います。」という記述があるではないか。
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直前の項に「補修用テープ」という名詞が使われていて、次にメンディングテープという別項を立ててあるから、「メンディングテープを本の修理に使えるのか」と興味を惹かれた。

ところが、写真は、本の修理専用の補修クリアテープ(フィルムルックス社製品)である。

どうやら、H塚図書館のメンディングテープという記述は、Mending(補修)するテープという一般的な意味で使っており、3Mに代表される市販のいわゆるメンディングテープではない。紛らわしい。

それとも、フィルムルックス社の補修クリアテープを、「いわゆるメンディングテープ」だと誤解しているか。
どちらも白く見えるので似ていなくはないけれど・・・。

いずれにしても、これから本の修理をしようという人がこのページを読んだら「いわゆるメンディングテープを本の修理に使って良い」と受け取っても不思議はない。極めて紛らわしいことをこの稿で指摘しておく。

その補修クリアテープを販売しているフィルムルックス社によると、
ペーパーエイドはページの破れを補修するためのテープです。ページの破れをセロハンテープで補修されている方はありませんよね。そうです。セロハンテープは1年もしないうちに変色し、硬化してはがれ落ちてしまいます。テープから糊がはみ出したりして、逆に汚くなってしまったりもします。それはやむをえないことです。そのことによってセロハンテープを責めることはできません。だって、このテープは「一時的な仮どめ」をその目的にしている製品だからです。

じゃあ、メンディングテープ? たしかにメンディングテープは経年変化の少ないテープです。セロハンテープより比較的長期間、変色・変質せず、テープとしての役目を果たしてくれます。しかし、メンディングテープでも長い時間の間には変色・変質してしまいます。本という(本来的には)寿命の長いものの補修にはむいていないテープなのです。
専用テープの会社だから当然と言えば当然の言い分である。
それにしても余裕の発言。「セロハンテープを責めることはできません。だって・・・」こういうのを上から目線というのだろう。

セロテープを「一時的な仮どめ」と言われたニチバン社は反論していない。
3M(スリーエム)も「メンディングテープでも長い時間の間には変色・変質してしまいます」と言われて反論していない。

ということは
「本の修理に使えるテープ」というのはかなりのアドバンテージなのに、メンディングテープの横綱・3M(スリーエム)も「本の修理に使える」とアピールていない。したがって、本の修理に使ってはいけない。
というのは説得力に欠けるかなあ。





他の検索結果
3Mにもブックテープという名称の製品があった。
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ブックテープとはいうものの、本文の補修テープではなく外装専用。

アマゾンでは「絵本 強力 補修テープ」を販売している。
絵本本文の補修に使う写真が掲載されている。
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接着剤成分はポリエチレンにアクリル系樹脂としか表記されていない。いわゆるメンディングテープと同じ。
ちなみに3Mの安い梱包テープの素材もポリプロピレンフィルムにアクリル系粘着剤

家庭での修理ならこれで良いのかもしれないが、長期使用が前提の図書館蔵書の修理に用いることには疑問を抱かざるを得ない。







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by ikuohasegawa | 2017-03-23 04:15 | 製本&修理:マテリアル | Comments(0)
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