製本&修理:関連

4-143)) 藤沢周平全集を「行方不明」にする

久しぶりの本の修理。
準備を始めたら「修理本」が少ないように感じた。
図書館では返却された本を書架へ戻すタイミングで確認して痛んだ本を見つけ出している。したがって貸し出しが減ると「修理本」は減ることになる。

せっかくの修理日なのに手持ち無沙汰になっては申し訳ないので、閲覧室の書架から修理本を選び出した。
かねて目星を付けていた藤沢周平全集をチェックして、全26巻のうち傷みがある16巻を選び出した。
そうそう、この前は「松本清張全集」でした。

そのまま修理へ持ち込むと検索でトラブルになる可能性があるから、一旦、「行方不明」扱いにします。
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症状は16巻とも見返しノドの剥がれ、見返しノドの切れ、さらにそこからくる本文の断裂。
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加えて16巻のうち10巻のシオリひもが切れていた。

極力早く修理して配架するのは当然だが、今回のように全集をごそっと抜いた書架は特に目立つので長くそのままにしておけない。
そうそう、この前の「松本清張全集」を集中修理したときは、臨時の一人修理日を設けたことがあった。

自分で選び出して修理本にしているので、これに集中的に取り組み、時間内に全冊終了。
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繰り返すが、図書館では返却された本を書架へ戻すタイミングで確認して痛んだ本を見つけ出している。
「館内」や「禁帯出」のラベルが貼られた館内閲覧用の本は、カウンターへ返却されることがないので、状態を確認する機会は減る。

したがって、図書館内には閲覧者者だけが気付いている修理本が相当数ある。

頑張りましょう。






Commented by nicoru1nicoru2 at 2017-06-15 05:04
実際に検索すると「行方不明」と表示されるのでしょうか?

むかし官報の公告で「行旅死亡人」を丹念に読んでたのをフト思い出しました。
Commented by ikuohasegawa at 2017-06-15 05:43
古武士ヒロくん
「行方不明」は内部用語?です。
状態としては一時的登録抹消で閲覧者用蔵書リストから消えるだけです。
用済み後の復活は再登録ではなく1クリックで戻ります。
「行旅」も「行旅死亡人」も広辞苑にはありました。全く知りませんでした。
Commented by ikemoto04lp at 2017-06-15 06:55
館内閲覧用の本に「ページ破り」が多いように思われますが、さすがに小説ではそれはないようですね。
Commented by saheizi-inokori at 2017-06-15 09:57
私がそれなしには生きていけない図書館の本もこうした手当を受けているのですね。
ありがとうございます。
Commented by 広島の郁夫です at 2017-06-15 16:30 x
年金世代が読みふける本が傷んでいるのは長く書架に有り、近年読み手が増えたためでしょうか。こちらも書庫や閲覧室に見かける年代が好むような本が傷んでいます。バスや電車を面倒がらず通わなくては。
Commented by ikuohasegawa at 2017-06-16 04:13
アルチュさん
小説の切り盗りはすくないです。
たまにあると「おやっ、なぜ」と思います。
Commented by ikuohasegawa at 2017-06-16 04:15
saheiziさん
世田谷図書館で活動している修理ボランティアさんに代わってお礼申し上げます。「気づいていただきありがとうございます」
Commented by ikuohasegawa at 2017-06-16 04:17
広島の郁夫さん
経年劣化がほとんどです、そちらの図書館でも修理はしているのでしょうにねえ。
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by ikuohasegawa | 2017-06-15 04:15 | 製本&修理:関連 | Comments(8)

十や十五連休なんて目ではない。三百六十五連休が始まった私。


by ikuohasegawa