鉄工用と木工用の違いを素人なりにまとめました。
鉄工用は硬い鉄を削るので刃に力が加わっても欠けたり折れたりしないよう、より硬い金属で作られ、さらに中心軸(刃でない中心部分)は太く作られています。
一方、木工用ドリルは木を削るのですからそれほど硬い金属製でなくとも削ることができます。また木工用は木屑を排出しやすいよう溝(刃と刃の間)が深い作りになっています。
刃の形状が大きく異なっているのです。
優柔不断の道具道より
上の図はドリルの全長を合わせているが、径を合わせると木工用の中心軸はもっと細くなります。
木工用ドリル1mm刃に屑排出用の隙間を大きく作ると、中心軸は一体何mmになるのでしょう。
また、鉄工用が削る金属材料は均質ですが木材には木の目があり、それを断ち切らないとささくれができてしまいます。そのため、まず先端で径の中心に食い込み外周に切れ目を入れながら削るように刃先が作ってあります。
以上を踏まえて今回の試みを反省すると以下のようになります。
金属材ではなく繊維の流れがある紙束に孔をあけたい私は木工用を使うのが正しいのですが、求めやすい市販のドリル刃(1mm2mm という細い刃)は金属用がほとんどです。
木工用で金属に孔をあけることは無理ですが鉄工用で孔をあけることはできます。しかし前述した木工用にある外周断ち切り刃がなく、木屑を排出する隙間が充分ではありません。
薄い材ならともかく5.5mmの紙束だったので、屑が詰まって切れが悪くなり、あけた孔の外周にささくれができてしまったようです。
さっきも踏まえたので、以上を踏まえての(二)、東急ハンズに寄ったがやはり木工用の1mmは無い。
鉄工用なのだけれど『木工用』と記載のあるシリーズを見つけた。その中から、溝を少しでも大きくしつつ我慢できる径の太さを勘案し1.5mmを購入。
【用途:鉄・軽金属・合成樹脂・木工用】ここにすがっての決断なのだけど、果たしてどんな結末になることやら。