カテゴリ:待ってました!権太楼師匠( 64 )

4-441) 初笑いは権太楼「猫の災難」

初笑いは7日。
柳家権太楼師匠が出演するにぎわい座正月公演。
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昨年の記録を開くと。
毎年書いているが、いつも座席指定のにぎわい座なのに、どういう訳だか正月公演だけ全自由席。どうして座席指定にしないのだろう。前売り券を持ってモヤモヤしながら並ぶよりしょうがない。
理由が分からないとモヤモヤしてしまうのよ。
今年の正月興行から座席指定になりまりした。モヤモヤしなくてすみます。
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10組以上が出演する三が日の興行が終わり、普段と同じ・・・1組多いけれど。

開口一番 (瀧川あまぐ鯉)饅頭こわい 
柳家緑太 やかん 
小泉ポロン(奇術) 
柳亭楽輔 火炎太鼓
《仲入り》
三遊亭遊馬 牛ほめ  遊馬の演ずる与太郎に好感を抱いた。やたら声のデカいこの人、上手。Chiも同意見でした。
ロケット団(漫才)最後は山形弁ネタでソサエティ・・・「梯子上がるからササエティ」

トリは「待ってました」の柳家権太楼。 
月日の経つのは早いものでついこの間マッカーサーが・・・。
学生時代には無かったバレンタイン・・・あったのかもしれない。
酔っぱらいの親子、小倉の四人組のオバサンという、いつものまくらに続いて猫の災難

何度も聞くネタですが、けっして「また、猫の災難かよ」とは思いません。
それを楽しませてくれるのが名人上手というもの。
捩じり鉢巻き出刃を逆手に持って「止めねーでくれ止めねーでくれ、この猫の野郎、とっつかめえてたたっ殺してやる。止めねーでくれ止めねーでくれ」と演じてみる熊五郎。
ふと我に返って「一人でやってもつまんない」
ここが好きです。

帰りに寄った焼鳥屋でChiを相手に「止めねーでくれ止めねーでくれ」
ちっとも我に返りません。
三回ぐらい言いましたね。


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by ikuohasegawa | 2018-01-09 04:15 | 待ってました!権太楼師匠 | Comments(10)

4-320)柳家権太楼独演会 一人酒盛り&井戸の茶碗

12月8日、にぎわい座・権太楼独演会。
開口一番は「道具屋」。演じた柳家小多けは小厘んの弟子。

柳家さん光は権太楼の6番弟子でこの日は「熊の皮」
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権太楼師匠は先輩落語家の酒上戸を語る。
逸話数々の酒豪林家こん平師匠は酔ったのがわからないから、8時から8時まで付き合うことになる。

その点、志ん朝師匠は酔ったのが解りやすかった。周りが「師匠があらくまさん、あらくまさんになった」「うんうん、あらくまさん、あらくまさん」

あらくまさんというのは噺家の符丁のようなもの。
蜘蛛駕籠に出てくる酔っぱらいが、くどくど繰り返す話に出てくる「あーら、熊さん」が語源。
同じ話を繰り返す。くどくなるのよ。というマクラに続いて「一人酒盛り」

酒の元の元のような酒をもらったという熊公から、一緒に飲もうと誘われたお人よしの留。
酒につられて火を熾したり燗を付けたり、糠漬けを刻んだりこき使われる。その間に、酒は熊が一人がで呑み切ってしまう。
怒って悪態をつきながら長屋をとびだした留とすれ違った熊のかみさん「ずいぶん怒っていたけど留さんどうしたの」
「うっちゃっときなよ。あいつは酒癖が悪いんだ」
熊の酔っていく様と、呑みたいと言い出せないままこき使われる留の対比。権太楼ワールド炸裂。
しっかりしろよ、留公。

中入りの幕が上がって漫才。
二人合わせて140ウン歳の東京太・ゆめ子。
後半、ネタのボケなのか度忘れしているのかわからない状態になるる。上手く繕って笑いをとっているもののネタから外れてグダグダ。笑いながらも危うい感じを抱いた。

そのあと登場した権太楼師匠。
先輩芸人東京太・ゆめ子との共演話をした後「実は今日のネタは『二番煎じ』だと思い込んで何回かさらったりしていた。今朝になって井戸の茶碗だと気が付いて慌てた。
やりますよ、やりますけど先ほどの東京太・ゆめ子師匠のようになるかもしれません」で「井戸の茶碗」

何度も何度も聞く噺だが、とにかく、登場人物が全て善人というのがイイ。
ハッピーエンドで終わる噺は気持ちよく帰れます。

21時半まで大熱演の権太楼師匠は北区まで帰ることになるがお疲れ様でした。
北区なんて東京って言ってるけど川向こうは埼玉だからね、遠いのよ。



More あらくまさん
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by ikuohasegawa | 2017-12-10 04:15 | 待ってました!権太楼師匠 | Comments(6)

4-230) 権太楼・甚語楼 親子会 青菜

土曜の午後はにぎわい座。
三席聴いた七月の独演会から二か月ぶりの柳家権太楼。
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開口一番は柳家小里ん門下の小多け演ずる初天神
権太楼六番弟子のさん光は粗忽の釘
師匠と二枚看板の甚語楼は幾代餅 (あらすじは開いたページのずーっと下、第442回落語研究会にあります
さすが惣領弟子、本当に上手くなった。
おかげで私もこれから一年精勤する気になった。さん光も兄弟子を見習うように。

中入り後は
ボンボンブラザースの太神楽曲芸。
私より四つ五つ年上の二人組だから、ミスしても場内はガンバレガンバレの声援ムード。ミスも混じって小さな成功で拍手喝采を幾つか繰り返し、棒の先の盆にカップを積み重ねてのバランス芸。危うい状況をクリアーして拍手。
最後は、さらに棒を接ぎ足してのバランス芸を披露すると舞台を降り客の前に立つ。

「そばへ来ないで、あっちでやって」とお客は大騒ぎ。
ハラハラドキドキさせて成功したところで、ついに棒が傾きあわや盆とカップが客の頭上に「あーーー」となったら、透明テグスでつないでありました。
歳を逆手にとっての、年季の入った曲芸で大拍手。途中のミスも予定の演技だな。

大拍手の余韻が冷めないものだから、客は金毘羅船船の出拍子に合わせて手をたたく。
登場した権太楼師匠は笑顔を浮かべて「出拍子に合わせて手をたたくのはやめてもらいたい」
これだけでドカンと沸いた。

「植木屋さんご精がでますね」とはじまる演目は青菜。冷えた酒・柳影、鯉の洗いをご馳走になったところで、旦那が「時におまえさん、菜をおあがりかい?」「へい、大好物で」「奥や奥や、植木屋さんに青菜のおひたしを」

ところが、次の間から奥様が「だんなさま、鞍馬山から牛若丸が出まして名を九郎判官(くろうほうがん)」と妙な返答。これに旦那は「義経にしておきな」とさらに妙なやり取り。
これは、菜は食べてしまってないから「菜は食らう=九郎」、「それならよしとけ=義経」という夫婦間の隠し言葉だという。

これを気に入った植木屋が、帰った長屋で女房にやらせようとするところから大爆笑の始まり。
「違うだろー、この○○」も顔負けの暴言女房、通りかかった大工の熊を巻き込んでの大騒ぎ。権太楼ワールド炸裂。大満足。


ところで冷えた酒・柳影だが、いつも世話になる落語あらすじ辞典千文字寄席には「そこでごちそうになったのが、上方の柳影(やなぎかげ)という「銘酒」だが、これは実は「なおし」という安酒の加工品。」とあるが、「違うだろー、このサケ」
安酒なら呑んべいの植木屋は呑んでいるはず。お屋敷の旦那の振舞酒なのだからね。 

Wikiを要約すると以下のようになる。
本直し(ほんなおし)はみりんと焼酎をほぼ半々に混ぜたもの。江戸時代の上方では「柳蔭(やなぎかげ)」、江戸では「本直し」と呼び、冷用酒として飲まれていた。「飲みにくい酒を手直しする」というニュアンスから「直し」という呼称が発生した。
江戸時代には夏の暑気払いとして、井戸で冷やされて楽しまれ、高級品として扱われていた。

そうでしょう。お屋敷の旦那の頂きものの柳影だもの高級酒だろう。
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白鶴酒造のHPで見つけましたが現在は販売中止のようです。


次の、にぎわい座・権太楼独演会は12月8日。待ち遠しい。







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by ikuohasegawa | 2017-09-12 04:15 | 待ってました!権太楼師匠 | Comments(8)

4-175) 権太楼独演会 らくだ、黄金の大黒+やぶいり

柳家権太楼独演会 IN にぎわい座。
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開口一番は「出来心」演ずるのは寿伴(じゅばん)。彼の師匠は権太楼の兄弟弟子柳家三壽。存じ上げない。

柳家さん光は「幽霊の辻」大騒ぎしているだけ。まだまだ。

続いて柳家権太楼、待ってました。
まくらの前に断りを入れる。
「らくだ」を最後までやるつもりで、もう一つは短めの「黄金の大黒」にしたけれど私の大黒は短いのよ。本当に短いからもう一つ「やぶいり」をやります。(大拍手)
「やぶいり」は初ネタ。これまでやったことが無く一年前から覚えはじめて、完成するのはあと半年くらいかかるが、今日、やらせてもらいます。(大拍手)お帰りは5時を過ぎると思います。(大拍手)
らくだ
長屋の鼻つまみ者、らくだが死んだのにかこつけ、乱暴者の兄貴分が通夜を仕切って幾らかせしめようという魂胆。通りかかった屑屋をこき使い、死人を担がせカンカンノウを踊らせて大家から酒、長屋から香典、菜漬屋から棺桶代わりの樽をせしめる。
無理やり飲まされた酒で屑屋がだんだん酒乱に変じ、立場が逆転していく様が面白い。権太楼の演ずる酒飲みは上手いなあ。

オチは間違えられた酔っぱらいの願人坊主が焼き場で目を覚まし
「アツツツ、ここはどこだ」
「ここは火屋(ひや)だ」
「冷酒(ひや)でいいから、もう一杯くれ」

ここまで聞いたのは初めてだと、Chiも大喜び。確かに長い噺だ。


中入りのあと、「黄金の大黒
黄金の大黒を掘り当てた大家の祝いの御呼ばれに行く長屋の面々。羽織が無いやら口上を知らないやらで例によっての大騒ぎ。宴会場面の前でオチを付けて、確かに短いや。

空缶三線の岡大介。
昭和歌謡が客層とぴったり合って大盛り上がり。

続いて、権太楼師匠三度目の登場。
約束通り「やぶいり
若いお客さんに通じないネタは演じなくなるし廃れていく。「へっつい幽霊」 なんていうのは全くわからないし「野ざらし」も今日やる「やぶいり」もだんだん通じなくなっている。
藪入りというのは、奉公に出された小学一、二年の子供が三年間・・・、鼠の懸賞というのは・・・。
と、丁寧なまくらを振ってから「藪入りや曇れる母の鏡かな」と語り始めた。

親父の熊五郎がソワソワ待っている場面で、もう、いけない。ウルウルしてしまう。
大笑いするのだけれど、涙が滲んでどうしようもない。

権太楼師匠、初ネタと言ったがどうしてどうして。




More※幽霊の辻
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by ikuohasegawa | 2017-07-17 04:34 | 待ってました!権太楼師匠 | Comments(2)

4-49) 権太楼独演会 仇討ち特集

にぎわい座、権太楼独演会。
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開口一番、林家たま平の寄り合い酒
柳家ほたるは、時そば
権太楼師匠は宿屋の仇討ち
中入り後
翁家社中の江戸太神楽曲芸に続いて、権太楼師匠の花見の仇討ち

花見の趣向に敵討ちの茶番を演ずることにした四人組。
「卒爾ながら、火をお貸し願いたい」と、近づく。
「さあ、お付けなさい」と顔を見合わせたとたん、
「やあ、なんじは何の誰兵衛よな。なんじを討たんがため、兄弟の者この年月の艱難辛苦。ここで逢ったが優曇華の花咲き待ちたる今日ただ今、親の仇、いざ尋常に、勝負、勝負」と、立ち回りになる。

「優曇華の花咲き待ちたる」と言われても、テンポは良いが意味が分からない。
調べてみると「盲亀の浮木、優曇華の花待ち得たる」と、対にするのが正確な口上で、めったに無い事の例えだという。
解らないことも対になった。

まず盲亀の浮木は、モウキノフボクと読み

大海中に棲み、百年に一度だけ水面に浮かび上がる盲目の亀が、漂っている浮木のたった一つの穴に入ろうとするが、容易に入ることができないという『雑阿含経ぞうあごんきょう』の寓話による。非常に珍しいことに出会うような幸運に恵まれた絶好の機会であるという意味。


優曇華は『新明解』にあった。

うどんげ【優曇華】イチジクに似た落葉小高木。インド周辺に分布し、果実は食用、葉は家畜のえさとなる。小型・壺状の花は外からは見にくいので、仏教では三千年に一度咲くものとし、理想的な王者 転輪聖王出現の瑞兆とされた。〔クワ科〕「の花〔=めったに無いもののたとえ〕」🈔草木の枝葉や天井などにクサバカゲロウが卵を生みつけたもの。花のように見え、何かの前兆とされる。

「ここで会ったが百年目」というのも聞くけれど、百年に一度と三千年に一度が対になったら、とてつもない偶然。
逃すわけにはいかないわなあ。

ということで、権太楼独演会はChiも大喜びの、捧腹絶倒の仇討ち特集でした。











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by ikuohasegawa | 2017-03-12 04:15 | 待ってました!権太楼師匠 | Comments(2)

3-987) にぎわい座正月の権太楼は 猫の災難

にぎわい座、正月公演の権太楼は1月6日。

毎年書いているがいつも座席指定のにぎわい座なのに、どういう訳だか正月公演だけ全自由席。
前売り券を持ってモヤモヤしながら並ぶよりしょうがない。理由が分からないとモヤモヤしてしまうのよ。
どうして座席指定にしないのだろう。
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春風亭百んが(ももんが) 転失気 
雷門音助 のめる 
ホンキートンク 漫才

暮れの十二日にこのにぎわい座で災難に見舞われた猫が、この日、再び災難にあった。
「おやっ、猫の・・・ネタ帳は」と思ったが、それも束の間。始まってしまうと権太楼ワールド炸裂。
楽しめた。名人上手の手にかかると落語ってこんなものさ。
柳家権太楼 猫の災難
落語は、権太楼は、面白い。

中入り後
桃月庵白酒 満員御礼長屋(落語あらすじ辞典。千文字落語には見当たらない)
店子の夫婦喧嘩の仲裁に入った大家も仲裁どころか喧嘩に巻き込まれる。そのまた仲裁人が・・・という喧嘩の連鎖。果ては町内挙げての喧嘩騒動。通りかかったアメリカの宣教師「世界人類みな兄弟、イエス・キリストはおっしゃ いました、右の頬を打たれたら、左の頬を出せ」 どんどん、喧嘩が大きくなって、石原慎太郎、トランプ、プーチン、習近平…、喧嘩好 きが続々と集まって来て長屋に入ろうとすると、入口に、「満員御礼」。
大汗かいての殴り合い。お疲れさまでした。面白かったよ。

北見伸(奇術)
女性アシスタント二名を加えてのイリュージョン。楽しめました。

桂文治 お血脈
Chiの感想。「桂文治という名前から本格的な落語を期待したのに・・・」
言わんとすることはわかる。

落語とはなんぞやということになるが、「お血脈」という落語に、これでもかと、くすぐり、駄洒落ネタを詰め込むスタイルは一部には受けていたが、くどい。こういう落語を好む人もいるが私ら二人は白けた。

都度つどに間をとるのも、何やらあざとい。面白いだろうと笑いを強要されているようで素直になれない。

日を置かずして二度聴いても楽しめた権太楼がいれば、一方に桂文治もいる。
あの「お血脈」を二度も三度も聞く・・・私らはもう結構です。


権太楼師匠は、この日、にぎわい座の後、鈴本演芸場18:45上り、20:10上りの浅草演芸ホールとかで、お忙しいようです。
私と同い年なので、今年古希を迎える。健康に気を配り、ゆるゆるやってもらいたいものだ。







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by ikuohasegawa | 2017-01-08 04:15 | 待ってました!権太楼師匠 | Comments(4)

3-960) 権太楼独演会 猫の災難 鰍沢


数年前は毎月のように、にぎわい座に出演していた権太楼師匠も、2012年の病後、スケジュールを緩くしたようで、少し間隔が空くようになった。その後回復しても、横浜は緩んだままになっている。

今年は正月、三月、六月、九月、そして今月の五回きり。
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開口一番は金原亭駒六の道具屋
粗忽の釘を演じた柳家さん光は権太楼の六番弟子。

続いて権太楼師匠。九月以来だから正真正銘の「待ってました」

まくらで小倉公演での話。
酔っぱらいの二人が同じ家を自分の家だと譲らない。
「私んちはここを出て右へ行って一本二本三本目を左へ曲がった一軒二軒三軒四軒目」
「そうですか、私んちはここを出て、右へ行って一本二本三本目を左へ曲がった一軒二軒三軒四軒目」
「それは私んちですよ」といつものマクラを振ったら、おばさん四人組の客「あれね、親子なのよ」
「言うな、そんなこと。落語なんて皆知ってんだから。知っていながら知らないふりをする。それが文化というもの」

このマクラだってもう何度も聞いている。そして笑っている。

演目は猫の災難
酒を飲む仕草、熊が酒に飲まれて段々いい加減、大胆になっていく様子は、いつもながら上手いものだ。
熊の相棒が酒を買いに行く店を「スヤマン」と言っていたが、千文字落語によると「『酢屋満』は、五代目小さん宅の近所にあった実在の酒屋」
ということは、権太楼の猫の災難は五代目小さん譲りということになる。

中入り後、津軽三味線の白戸知也。
幕が上がるといきなりの演奏。聞いたことのない「じょんがら節の旧節」とかで結構長い。
寄席の色物として出演するときの構成としては、難あり。

権太楼師匠の二席目は、鰍沢
大雪で道に迷う旅人の恐怖の演目。
滑稽ものではないから人情話なのだろうが、恐い人情もあるということ。それに人情話なのに落ちがつく。
鉄砲で撃たれそうになりながらも、壊れた筏の材木にしがみつき「この大難を逃れたもご利益、一本のお材木(お題目)で助かった」というのが落ち。

この噺を聴くと私はいつも宮沢賢治の「注文の多い料理店」を思い出す。








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by ikuohasegawa | 2016-12-12 04:15 | 待ってました!権太楼師匠 | Comments(4)

3-869) 権太楼親子会 お化け長屋

権太楼のほか弟子の甚語楼、ほたる、さん光が出演。
我太楼、東三楼、燕弥がそろわぬので一門会とは言えぬ。よって「親子会」

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開口一番、〇〇たま平の一目上がり
聞き洩らしたので調べたら、林家正蔵門下、本名海老名泰良? 海老名とくれば、案の定、正蔵の長男でした。

さん光 ん廻し
ほたる たいこ腹
三増紋之助 曲独楽

メンツからして、権太楼は大トリだろうと思っていたら、蓋つきの湯のみが出てきて? ♪ 金毘羅船船 ♪
紋之助が賑やかしたあとなものだから、思わず客席から手拍子。

「七月の口座から咳が出ることがある。圓生さんの芸風だと・・・声色をやって見せ・・・うまく飲めるが、私の場合はうまく飲めない。ーしょやさん ーしょやさん こういう風だから」と枕を振って町内の若い衆
町内の若い衆が寄ってたかって・・・。面白い。

甚語楼 妾馬
中入り
林家今丸 紙切り
権太楼 お化け長屋

甚語楼も一番弟子の貫録を見せ、権太楼師匠は町内の若い衆の途中でむせたけれど、望外の二席。
すごく儲けた感じ。












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by ikuohasegawa | 2016-09-12 04:15 | 待ってました!権太楼師匠 | Comments(8)

3-778) 権太楼独演会 鰻の幇間 子別れ

この日の柳家権太楼師匠の演目は 鰻の幇間子別れ と予告に出ていた。
「鰻つながりの演目だ。良いねえ」と席に着く。

まずは開口一番。柳家小かじ 出来心。三三の弟子(法大落研出)。大きな声で元気よく。
続いて、権太楼の弟子の柳家ほたる 湯屋番。二つ目なのだから声がデカければ良いというものではない。
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とりで登場した権太楼師匠、白夜、豪華客船飛鳥のまくらで盛り上げたところで鰻の幇間に行くかと思ったら、
今日は私のネタが予告してあるから、小かじ君もほたるも、太鼓持ちや子供の出てこないネタを探してやっている。寄席のネタはそうやって決めるものなの。ところが、今日のネタはよく聞いてみると全部下駄つながりなのよ。お中入りの時に考えてみてください。
と、前置きが付いて 鰻の幇間。
聞かせどころは、ゴチになるからと汚く不味い鰻屋をよいしょしまくった一八の、騙されたとわかってからの手のひら返し。抱腹絶倒。
鰻の幇間の下駄
太鼓持ちの一八。どこかで見かけたような旦那にとりいり鰻屋へ。「だんな」が五人前土産を持ってドロン。一八、勘定の九円八十銭を泣きの涙で支払い、帰ろうとすると雪駄がない。「お連れさんが履いてらっしゃいました」「あいつの下駄があるだろう」「下駄はお連れさんが新聞で包んで持っていてらっしゃいました」

ついでに、出来心の下駄:
留守狙いの新人泥棒。留守だと思って煙草を吸い、ようかんを食っていると二階から下りてきた住人と鉢合わせ。慌てて逃げ出す。気が付くと裸足。下駄を忘れてきた。

もう一つ、湯屋番の下駄:

勘当されて居候の若旦那。仕事があるというので湯屋番に。妄想たくましく一人で舞い上がり大騒ぎ。犬でもくわえていったか下駄がないと客から文句が出る。「そっちの本柾のをお履きなさい」「こりゃ、てめえの下駄か?」「いえ、中のお客ので」「よせやい。出てきたら文句言うだろう」「いいですよ。順々に履かせて、一番おしまいは裸足で帰します。


そうそう、大とり権太楼師匠の子別れ。

鰻の幇間を話題にして、来年70歳だからああいうネタは疲れるのよ。疲れる芸風だから。芸風変えなきゃ。と笑わせて子別れ。
前の方をつまんでいたが40分かけ、年季が明けた馴染みのおいらんを家に引っ張り込んだあたりから、じっくりと演じた。
よかったねえ。満足。
子別れの下駄:
偶然の親子涙の再会、熊が五十銭の小遣いをやると、せがれの亀吉は下駄をはいているのは自分だけ。これで靴を買うという・・・・。

そういえば、出囃子はいつもの「金毘羅船々」じゃなかったなあ。最近、よく使うまくら「出囃子を変えようかな」を思い出してしまう。
出囃子、金毘羅を替えようかな。
落語家の葬儀。出棺の時に出囃子が鳴る。師匠小さんの時は序の舞が鳴って弟子たちがお棺をかついで出てくると、周りから「目白」「五代目」「名人」なんて声が掛かる。志ん朝さんの老松・・。三遊亭右紋は明治学院大学の友達だけど、葬儀の時は奥さんから最後の一言を聞いて、葬儀屋の出棺ですの声。すると、いきなり出囃子の野球拳。
「金毘羅船々」変えようかなあ。
小三治さんの二上がり鞨鼓はいい。・・・「小三治師匠は生きてますよ、元気ですよ」とフォローしながらも、出囃子が鳴ってからも小三治さんだからなかなか出てこない。霊柩車にも入らない、枕が長い。乗ってからは直ぐに焼き場に着いちゃう。小言念仏かなんかで直ぐに終わっちゃう。

権太楼も七十歳を前にして、色々思うことがあるのだろうか。
この五月には喜多八も見送っているだろうからね。「梅の栄」で。

「金毘羅船々」でいいじゃないか。
おっと、見送りの段取り話ではない。権太楼師匠は生きてますよ、元気ですよ。高座の出囃子。

元気でいて欲しい。同い年なんだ。







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by ikuohasegawa | 2016-06-13 04:45 | 待ってました!権太楼師匠 | Comments(4)

3-687) 権太楼独演会 家見舞い 百年目

横浜にぎわい座・柳家権太楼独演会。
この日はチケットを取り損ねて二階席。
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開口一番は、 三遊亭ふう丈の 狸賽。三遊亭円丈の九番弟子。
滑舌良し、このまま精進されたし。
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権太楼の六番弟子柳家さん光、演目は反対車(人偏に車)。熱演は認める。
まあ、だれがやっても熱演に見えるネタだけれど。
と思っていたら、
続いて登場の権太楼師匠も案の定「落語というものは一生懸命やれば良いというものではないのよ」

年金受給のマクラ。
滝野川信用金庫が勧誘に来た。口座開設の特典は浅草演芸場の招待券。そんなもの要るか!
じゃあ、鬼怒川温泉一泊旅行招待。夕食はディナーショウ某落語家出演。そんなもの要るか!
演目は家見舞い
(カメ)違いの水の話が汚く聞こえないのがいい感じ。
報復絶倒。


歌謡漫談は「面白いだろう丸出し」で嫌味な感じ。歌は上手いのになあ。

大とりは権太楼師匠。演目は百年目
小僧丁稚にきつい小言のあと隠れ遊びにでた番頭冶兵衛が、向島の花見の土手で旦那と鉢合わせ。
これでクビだと頭を抱えた冶兵衛は一晩悶々。翌日、帳場に座っても生きた心地がしない。そこへ、旦那のお呼び。
旦那は花見の件はおくびにも出さず、厳しいのはいいが、もう少しゆとりを持ってやりなさいと、やんわり諭す。

オチは
「それにしても、昨日『お久しぶりでございます』と言ったが、一つ家にいながら・・・なぜあんなことを言ったんだい?」
「へえ、堅いと思われていましたのに、あんなざまでお目にかかり、これが百年目と思いました」


栴檀の大木と南縁草の下りも丁寧に演じた権太楼を満喫。







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by ikuohasegawa | 2016-03-14 04:57 | 待ってました!権太楼師匠 | Comments(6)