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4-341) ノリひき紙を使いましょう

本年も今日一日となりました。

さて、ページ外れの修理は外れたページのノド際に約3ミリ幅でボンドを塗り貼り込む。
(注:絵や図が見開きにわたってある場合は、絵や図を生かすため専用和紙テープや専用クリアテープを使います)

そのときは、敷き紙と「ノリひき紙」を使ってボンドは筆で塗り広げ、接着ラインを直線にしなくてはいけない。
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さすが暮れですね新聞折込物も正月関連。


外れたページの上にあるのが「ノリひき紙」。下に敷いてある赤い宝船の紙が「敷き紙」です。


ノド際に容器の細口から直接ボンドを流し込むこともあるが、そのときも「ノリひき紙」と筆を使って塗布ラインを直線にしなくてはいけない。
筆と「ノリひき紙」を使わないことが進歩か工夫したかのように思えても、それは錯覚です。

どんなに細口の容器でもボンドは均等に出ない。
始めはぐっと出て徐々に少なくなり、また力を加えるのでぐっと出て、このくり返しになる。
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この状態で圧着すれば、ボンドの大きく広がる個所が出来て版面側に侵食する。かつ、接着ラインは凸凹になってしまう。ボンド容器の細口を過信してはいけない。
「ノリひき紙」と筆を使ってボンドを均一にのばし塗布ラインを直線にしなくてはいけない。

また「ノリひき紙」は使い回しせず一回で廃棄すること。

チラシ広告などを短冊状に切って使うが、ひとり修理で連続して「ノリひき紙」を使ったとき思いつきました。
チラシを切って束にしておくより、無線綴じ(接着剤固め)のカタログ誌を寸法で断裁しておく方が始末が良い。一冊にまとまっていますから。
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この一年も有難うございました。

それでは皆さん、良いお年をお迎えください。













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by ikuohasegawa | 2017-12-31 04:15 | 製本&修理:スキル | Comments(8)

4-340)文庫本サイズの上製本 (方丈記)

この先の手作り製本の会課題を準備し始めました。
課題は文庫本サイズの上製本で仕上げる方丈記。

原文を「青空文庫」からワードへ移してS口さんに渡す。
S口さんは原稿を、20pt・23字✖9行で組んでデータとする。
20ptはかなり大文字ですから、読みやすくなります。

そのデータが私のところへ届きました。
紙ベースの方が馴染むので、印刷紙面を見てあれこれ注文を付けます。
印刷した用紙は、過去のヤレ紙。
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日記帳を印刷したとき、両面印刷の天地違いやA4用紙にA5で印刷してしまった30枚の有効活用である。

レイアウトの希望も伝えます。
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正月休みの間に、校正のようなことを終えたいと思っております。

校正担当というと聞こえは良いが言いっぱなしで、データ化するのはS口さん。
申し訳ありませんねえ。






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by ikuohasegawa | 2017-12-30 04:15 | 製本&修理:関連 | Comments(2)

4-339) 一筆箋を作る(断裁個所を減らしたい)

いよいよ暮れも押しせまってまいりました。
日頃まめに掃除をしているので、暮れの大掃除は要所要所でよいではないかと言ってみました。
「大掃除をしないと年神様をお迎え出来ない」と、言われ
「ハイッ」
担当個所レンジフード換気扇をはじめ掃除に努めております。


さて、花の一筆箋は、用紙に印刷したものをカットして作る。

A4横折が収まる「長三封筒」もあるが、見慣れぬ長さ故、違和感を覚えるサイズである。
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左が「長四」右が「長三」


とりわけご婦人用・・・セクハラ?・・・花デザインの一筆箋を好む方々用には、見慣れた「長四封筒(B5横三つ折用)」が使えなくてはならぬ。
とは言うものの、このためにB5用紙を誂えるのも大変なので用紙はA4を前提にしなくてはならない。

そこで、S口さんはA4スペースの中央にB5を配置して各所に断裁トンボを入れてあります。
※トンボ:多色印刷の各色版の刷り合わせを正確にするための目印。印刷体裁の指標および製本加工の指標、断裁の指標として使用する。
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赤い線は印刷罫線ではなくカットラインです。


こういう風に配置できないでしょうか。
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カットする回数が減って助かるのですけど。
トンボが無い側は測って位置を決めます。

用紙中央に配置するのが常識のようですが、私は素人ですから常識外れのことでも言えます。

メールで依頼したところ、さっそく届きました。
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暮れのお忙しい中、ありがとうございました。


もう一つ、思いつきました。
トンボの内側ギリギリでカットするので黒い線が残ることが多いです。
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長所短所ありましょうが私はカットラインから離れた位置にトンボが引いてある方を好みます。
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こちらの方は、また機会をみてお願いすることにいたします。





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by ikuohasegawa | 2017-12-29 05:10 | 製本&修理:関連 | Comments(2)

4-338) 本年最後の本の修理

御存知だと思うがオサライします。
いま、働き方改革が広がり労働時間の管理が厳格化され、残業時間の削減が顕著な企業もみられるようになった中で、仕事が早く終わってもまっすぐ家に帰らないサラリーマンが増えている。
書店、喫茶店、パチンコ、ネットカフェ、家電量販店、ゲームセンター、居酒屋・・・それぞれの場所で、時間外勤務をしていた時刻まで時間をつぶしてから帰宅するという。
早く帰っても「家で自分の時間が持てない」「家で仕事のストレスを解消出来ない」「家に居場所がない」
それぞれの思いを抱えながら、夜の街をふらふらと漂う男性サラリーマンたちを人呼んで“フラリーマン”。

家で自分の時間が持てない訳でも、家に居場所がない訳でもないが図書館へ行き「ひとり修理」をしました。

相変わらずページ外れが多い。

ドナ・ウイリアムズの「自閉症だったわたしへ」は多くの人が読んだようで、ページ外れがひどい。
2000年版だからねえ。
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これは私が修理に手をつけた状態なのですが、軽く引っ張るとペリペリ外れました。

例によって、背に付いている元の接着剤をキレイにはがし荒目のヤスリで荒らす。

ノコギリで切れ目を入れ糸を渡してボンドで固める。
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背に貼った寒冷紗に切れ目を入れて、本文に貼る片と表紙に貼る片を作る。
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右は本文に貼る片を小さくするためにカットした破片です。
(念のため:表紙ウラにはを貼る。本文には□を貼るという意味です)

表紙に戻して修理完了。
ノドの奥に、背に渡したタコ糸が見えます。
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この日は19冊を修理して、
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居場所があるので真っ直ぐ家に帰りました。


今日は御用納めだけれど、フラリーマン諸君は正月休みをどう過ごすのだろう。
「この俺に温かいのは便座だけ」っていうサラリーマン川柳があったけど、家に居場所がないお父さんたちも、ずーっと便座に座っている訳にはいかないしねえ。

暮れのうちは「今日は専務の家の大掃除」正月は「部長宅に年始の挨拶に行ってくる」って街に出るのだろうか。
今時、そんな理由は通用しないか。







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by ikuohasegawa | 2017-12-28 04:15 | 製本&修理:関連 | Comments(8)

4-337) ボタニカルアートの一筆箋

花の一筆箋を印刷しました。

画家を友人にもつS口さんが原画使用の許諾を得、PDF原稿化し配布してくれました。
さすが画家の手になるボタニカルアート。
精緻にして美しい。
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トンボに合わせてカットします。


個性を主張しない美しさが一般向けの一筆箋に最適。

全てを印刷し終え1枚づつ鑑賞していて「おや? 栗と富有柿だろう 」

老眼の私には『 苦難と富有柿 』読めてしまって困惑。
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K・U・R・Iの誤変換で起きるミスではないし、どういう意図だろう。

しばらく考えて推測した。

栗→苦離(クリ)=苦から離れる。
縁起の良い1枚だった。

とは言うものの、この1枚を送られた先方が『苦離』の字面を見てどう受けとるかはわかりません。
私の場合は「おや?」という違和感が先で、縁起が良いにたどり着くまでに時間がかかりました。

この一枚だけが言葉遊びというのは唐突過ぎるからから、罫線だけの箋と入れかえて30枚セットにします。妙な事態になっては困りますからね。

惜しいなあ、栗と富有柿の絵は好きなのにね。

それにしても、植物の特性を変えないで正確に描くボタニカルアートの画家さんが、どうして栗だけ『苦離』と遊んだのでしょうね。
思いついたら止められなかったということかなあ。

『苦離と富裕柿』だったら、言葉遊び感が増したろうに。

この件を電話で話したS口さんは原作者に全幅の信頼を寄せて、全く頓着せず。
この件は単なる世間話で終わりました。

私の取りこし苦労だったのかな。









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by ikuohasegawa | 2017-12-27 04:18 | 製本&修理:関連 | Comments(3)

4-336) 十二月のうなぎは金沢文庫・隅田川

今月のうなぎは金沢文庫の隅田川。
繁華街とは言えない旧道沿いにある三軒の鰻屋の中で、私が一番好きな鰻屋だ。

昨年の12月以来1年ぶりになる。
鰻重の松と上を頼んだ昨年、こんなことを書き残している。
隣席のお二方は「松の大盛り」。大盛りご飯にかさ上げされて蒲焼は重箱の縁より盛り上がっている。
ビジュアル的に凄いものだからチラチラ目が行ってしまう。
鰻重の上でなくても満足できるような気がしてきた。
次回は「松の大盛り」を写す。
ということで「鰻重の松を二つ、一つは大盛りでお願いします」

鰻重の松(3400円)
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もう一つは公約どおり、松の大盛り(3500円)。
写しました。
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隣のテーブルの客が
ビジュアル的に凄いものだからチラチラ目が行ってしまう。」って言ってそうな気がする。

蓋をあけると香ばしい香りが漂う。
蒲焼きはよく蒸されていてふわりと柔らか。
タレは甘すぎずさっぱり目なので好みに合う。
山椒に気配りが届いており、いつもピリッと香り良し。

当然と言えば当然なのだけど、ご飯が多い。
大盛りとはいえサービスし過ぎ。二倍ある。

頼んだから食べ切ったけれど「蛇含草」を思い出した。
しかし、あれは蕎麦も飯も消化しないからなあ。

これで昨年来の約束は果たしたので、次回は「松で勘弁してください」







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by ikuohasegawa | 2017-12-26 04:15 | うなぎ | Comments(10)

4-335) 薄い本文を表紙に接着する

プレス機にクリスマスリース。
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ええ、私は敬虔なクリスマス教徒ですから。


さて、再修理に来た小型絵本・汽車のえほんシリーズの「ダックとディーゼル機関車」
前の修理では、綴じなおした後、背に貼った寒冷紗の羽を見返しで押さえて結合していた。
その、寒冷紗から本文が脱落しての再修理である。

前の修理の寒冷紗などを取り除く。

表紙の外にカバーがかかって、その上からブッカーで保護してあったので気付きにくいが、表紙のミゾ部分が裂けていた。
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前の修理の綴じなおしは完璧で、どなたの手になるものか確認したいくらいの仕上がり。
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堅牢で美しい。
ただし、表紙との結合が弱かったようだ。

こういう薄い本文を表紙と結合するときは、前に試みた薄い本文を表紙に接着するを施すべきだ。
背に貼った寒冷紗を貼り込むとき、羽に切れ目を入れて羽と表紙に交互に貼るというのがその結合方法。
今回はさらに和紙で本文を補強した。

下図の橙色が補強の和紙。
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立ち上げた寒冷紗(緑色)を本文に直接貼ったとき部分的にかかる力を、本文用紙全体に分散して受け止めることになる。









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by ikuohasegawa | 2017-12-25 04:15 | 製本&修理:スキル | Comments(4)

4-334) 折り絵合わせパズル・歌舞伎バージョン

たまにTVをつけると、どこもここも大相撲殴打事件。
いい加減にしてもらいたい。

事件関連で新たに知ったこと。
カラオケのリモコンはデカい。

右端のTVやエアコンのそれとは比べものにならぬ。
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そうか、9針縫ったという傷はこいつで殴ったのか。危ないじゃないか。
疑問解消。



さて、折り絵合わせパズル・千代紙バージョンを作っていたら、Chiが動きました。

歌舞伎バージョン
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もう一面は
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歌舞伎座で販売している錦絵シールを貼ったのだそうです。

我が女房の作ではあるが、良い出来です。










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by ikuohasegawa | 2017-12-24 04:15 | お気に入り | Comments(4)

4-333)三大コレクション 時計、カメラ・・・

月日が経つのは早いもので、ついこの間「夏休み・学校に泊まろう」だったのに・・・並四小は本日より冬休みです。
中学校は本日、団地周回のマラソン大会です。
終われば冬休みだ。がんばれ中学生諸君。

さて、過日、会食した友人が私の箸袋も欲しいと言った。
自らの飲食の記録を充実させるのかと思いきや、収集しているのは義父で、その代理収集だという。

箸袋の収集というのはかなりマニアックな趣味だ。
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容器スタイルHPより

まさか1000枚集めると車椅子というようなことはないと思うし、工芸作品の材料ということもないと思う。
人様の趣味にどうこういう立場にないが、他人の集めた箸袋でもOKというのは・・・『病膏肓に入る』とはこのことだと思った。
ちなみに写真の箸袋は500枚280円で買えます。
義父殿へのプレゼントにいかがでしょうか。などと茶化してはいけない。

私は義理の息子の孝心に感じ、以後、収集に努めるようにしています。
外食をする段になるとChiは洋食屋の前で「この店、箸袋あるかしら」と気にする。
こちらが『病膏肓に入る』状況である。

実は箸袋の話を最初に聞いたとき、どこかに出ていたと思った。
以来気になっていたが、昨日、収集から用例収集とつながり思いだしました。

三浦しをんの「舟を編む」でした。
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45ページ。
やはり用例収集のくだりです。
「三大コレクションというと、一般的にはなにを指すんでしょう。切手、カメラ……箸袋?いや、根付のほうが一般的かな」
「パリ、ミラノ、ニューヨークに決まってんだろ。なんだよ、箸袋のコレクションって。まじめの発想がリアルに謎なんだけど」
惜しくも選に漏れているが、少なくとも三浦しをんの中で箸袋コレクションは、一旦、三大コレクションの候補として挙げるくらいの位置づけなのだ。もっとも、切手、カメラ、根付ってこともないと思うけれど。
こういう会話で、まじめ(馬締光也)のチョッと古い、真面目な性格を出しているのだろう。

友人の義父殿の箸袋収集は、多分、純粋コレクションだろうが、まさか「舟を編む」を読んで始めたのではないだろう。
我が家の代理収集代行分の箸袋は、義理の息子殿との直近の会食(忘年会)の折に渡したので画像はありません。

余談ですが三大コレクションと言えば、切手、コイン、フィギアでしょうかね。



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by ikuohasegawa | 2017-12-23 04:18 | 繰り言 (くりごと) | Comments(6)

4-332) 書籍用紙を購入

手作り製本の会は貯まった資金で書籍用紙(46.5㎏ & 57.5㎏)を購入し無料頒布しました。
用紙の46.5㎏、57.5㎏というのは紙の厚さを表しており薄手と厚手の二種類。

紙の厚さをいう場合、最近でこそ『μm(マイクロメートル)』と一枚の厚さを表示していることもあるが、紙を取引する場合は「坪量」や「連量」を使うようです。
坪量は1平方メートルあたりの用紙の重さ。
連量は1連の紙の重量。1連はある規定の寸法に仕上げられた紙1,000枚のこと。
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TAKEO HPより

我々が購入したのは、全紙(841×1189mm)1000枚で46.5㎏の用紙と57.5㎏の用紙ということになる。
(このくだりは自信がない)


桔梗屋用紙(株)は小売りをしないが、半連(全紙500枚)なら購入できる。
今回は、46.5㎏と57.5㎏の書籍用紙2種を各半連。A4横目で断裁、250枚に梱包してもらい合計約2万9千円。
薄手250枚×32個、厚手250枚×32個なので合計枚数は16000枚。1枚当たり約1.8円。

Amazonでは、同程度の書籍用紙500枚で1000円から1500円(+送料580円)。1枚当たり約3円~4円。
直接購入はかなり安い。
それを今回は無料頒布。ときたら、こたえられない。

一人分は
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日本製紙・書籍用紙 淡クリーム琥珀 【46.5kg】250枚×2 【57.5㎏】250枚×2。

一度この「淡クリーム琥珀」を使うと、白い用紙に印刷した本は安っぽく見えてしまいます。
ついでですが、A4横目用紙はA5の本文用に折ると縦目になります。








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by ikuohasegawa | 2017-12-22 04:15 | 製本&修理:関連 | Comments(7)