珍しく、平穏な玄関土間工事が進行していった日であった。
さて、
書籍のことをどうして「本」というのかという疑問が湧いた。
本の歴史を語る頁でも『粘土板、木簡、竹簡が本の始まりで・・・・』と、当たり前のように「本の始まり」と話が進んでしまい、何故、何時からそれを「本」というのかは解らない。
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※これは、私の宿題ですので、ご存知の方は「知っている」とだけご連絡ください。しばらく探し続けますから。
と記したのが1月21日。疑問に答えを出せぬまま約一ヶ月経過。やっと答えにたどり着いた。最初に何故だと思ってからは3ヶ月は経過している。
その間、M岡さんは『知っている。物の本に拠れば。by M岡 at 2011-02-10 』とコメントを入れてくるし、焦ってしまった。
それでは
書物を何故「ほん」というか。
印刷が発明されるまでの時代は、書物を手に入れるためには元になる書物を書き写す必要があった。
それとて「著者直筆原稿」であったり「著者直筆原稿からの写し」であったりする。
この「写し」に対する「本(物)」(=原著作物、原稿本)が「ほん」のもともとの意味。
「写し」の末尾には「...とぞほんに」というような一行が付け加えられていた。
つまり「以上のように元の書物にありました」と写しであることを記していたのである。
「写し」が繰り返されていくと「ほん」は必ずしも本(著作者直筆の書物)ではなく、写しを写すという状況が生じる。それもまた「ほん」として写されていた。写本もまた貴重な資料であったのだ。
以上のようにして「ほん」という言葉は
「写しに対する原典」→「書き写しの対象になる写本も含む」 →「書物一般」
と意味が拡大され今日に至った。
とぞほんに。