日曜日なら「全ドン」か「ドン」とでもいうのかと自己半畳を入れたら、それは、まんざら半畳ではなかった。(半畳を入れるというのは、今で言うツッコミ)
半休の土曜日が半ドンで、日曜日・休日はドンタク、略してドンなのだ。
ドンタクとは「日曜日」を意味するオランダ語『zondag(ゾンターク・ゾンダッハ)=zon(太陽)+dag(日)』が訛ったもので、意味はオランダ語同様「日曜日・休日」である。福岡の祭り『博多どんたく』も、ドンタク=休日に行われる祭りという意味で使われるようになったそうだが、この祭りに名残りがある程度でドンタクを休日という意味で使用する人は全くいない。
ただし、明治始めには『一六のドンタク』という言葉もあり、1と6がつく日(つまり、毎月1日、6日、11日、16日、21日、26日。31日は除く)を休日としていた。
1876年(明治9年)、それまでの1と6のつく日を休日にする形から、日曜を休日、土曜を半休(半分どんたく)という欧米にあわせる形をとった。翌年には半ドンと略した言い回しが普及。
また、かろうじて我らより上の世代に生き残っていた「半ドン」も、週休二日制になり土曜日半日休みということがなくなり、ほとんど死語となっている。
今どきは「半ドン」というと蕎麦セットに付くミニ天丼を想像してしまうだろう。
ちなみに一六タルトは『一六のドンタク』とは関係なく、明治一六年創業が由来であった。