人事院は7日、国家公務員の退職給付は2950万3千円で、民間企業の退職金より402万6千円多かったとの調査結果を公表し、格差是正を求めた。これを受け政府は、国家公務員の退職手当を引き下げる改正法案を12年度中に国会提出する方針。
官民の格差は結構あるなー。と感心してはいけない。
人事院が「402万6千円多かった」と公表したということは、もっと格差があると考えるのが正しい。
民間サンプルの選定が大企業に片寄っており、格差の実態を矮小化しているという指摘があるのだ。
人事院の職員も国家公務員だし、歴代総裁はほとんど高級官僚の天下り。
法制局長官、自治省行政局長、消防庁長官、警察庁刑事局長、防衛事務次官、衆議院事務総長、人事院事務総長、工業技術院長、郵政事務次官、内閣府事務次官、厚生事務次官。
その総裁任期は1期4年、最長で3期まで再任できる。また、その意に反して罷免することはできず、強く身分が保障されている。そのため、内閣が交代しても直接影響を受けない。
結局、絶対に罷免されない、天下り BEST 1 の地位に天下った高級官僚をトップに頂き、自分達を含めた公務員の給与を勧告している。コレは、試験の採点を受験生自身がしているようなものだ。
公務員の中で人事院だけが、全く公正だと何故言える。世の中の割合と同程度の、利己的性行の者が含まれていると解するのが普通である。
大体、国家公務員試験に合格して、防衛、外務、財務、文部、厚生・・・・ではなく、人事院を目指すという学生の思惑は何なんだ。志を聞いてみたい。
それと、人事院は公務員に読書指導もやっていた。その図書推薦人は天下りのオンパレードである。
・・・読むことを推奨する図書の御推薦を依頼し、「若手行政官への推薦図書」のリストを作成いたしました。若手行政官の皆様におかれましては、このリストも参考とし、今後、行政官として職業人生を送っていく上で糧となる、有意義な読書経験を重ねていただきたいと存じます。
この持って回った慇懃無礼な物言いはなんだ。
ちなみに、私が読破したと明言できるのは、山本周五郎『ながい坂』をはじめとして6・7冊だけ。生涯民間人だからそれで構わないが、公務員諸君、君達は全冊読みなさいよ。
人事院の読書勧告であるぞ。