繰り言 (くりごと)

2-764) 大阪市役所

大阪市役所における違法組合活動・政治行為などに関して、2012年3月1日、第3者調査チーム(代表:野村修也弁護士)は中間報告を橋下徹大阪市長に提出した。

この調査について、組合が不当なアンケート調査とか基本的人権の侵害と抗議したと報道されていた。

この程度の話で、なぜ人権侵害になるのか、さっぱりわからなかったが、中間報告書を見て得心した。大阪市役所の実情を正しく理解していたので、調査をなんとしても阻む必要があっての「人権侵害」抗議だったのだ。
報告書は、 「大阪プレスクラブ」サイトに掲載されている。

そこには、ヤミ便宜供与、実質的ヤミ専従、違法な政治活動、人事介入、規則に違反する疑いのある随意契約、区役所と地域団体の不透明な関係、頻発する不祥事と、大阪市役所で発覚した違法行為等について驚くべき実態が明らかになっている。
もっとも、歴代の大阪市長は皆知っていて〝臭いものにフタ〟〝触らぬ神にたたりなし〟〝見て見ぬふり〟をしていただけのようである。

橋下徹大阪市長に対する評価は賛否いろいろあるが、私としては屋山太郎氏の論を引くにとどめる。
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橋下氏は政治に真っ正面から切り込み、「バカ文科省」「クソ教育委員会」と若干、下品ではあるが的確な言葉で敵を討つ。例えば国の公共事業における地方分担金の問題に、「明細のない『ボッタクリバー』の勘定は払わない」との一言でケリを付けた。言葉を的確に繰り出して討論し、説得する突破力を独自に持っている政治家を、日本で見るのは初めてだ。

 無言を貫いてカリスマ性を高める日本型政治家の一人、小沢一郎元民主党代表と比べてみよう。小沢氏が政策について明快に述べたことがあっただろうか。小沢氏は中国を慮(おもんぱか)って、かつて国連第一主義を標榜(ひょうぼう)し、国際政治に関する無知をさらけ出した。一方の橋下氏の「船中八策」では、「日米同盟の強化」が打ち出されていて、日本外交の軸を外してはいない。

 小沢氏の陰気さと、橋下氏のはじけるような明るさ。裏から集団を動かす小沢氏的なやり方は、日本の伝統的な政治手法だが、大衆民主主義の時代にあって、政治をことさら分かりにくくしている。橋下氏には、団交でさえ公開して行う度胸と弁舌と明快さがある。大衆民主主義の時代にふさわしい政治家が登場したのだと思う。

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by ikuohasegawa | 2012-03-18 05:00 | 繰り言 (くりごと) | Comments(0)

十や十五連休なんて目ではない。三百六十五連休が始まった私。


by ikuohasegawa