〝にっちもさっちも〟とは何だ。
そもそも 「にっち」とは「二進(にしん)」、 「さっち」とは「三進(さんしん)」の音が変化した語。インドには3桁の掛け算の九九があることを聞いて驚いたが、日本には割り算の九九があったのだ。
算盤(そろばん)の割算の九九の「二進一十(にしんいんじゅう)」「三進一十(さんしんいんじゅう)」から出た語。これらは、それぞれ二を二で割ると割切れて商一が立つこと、三を三で割ると割切れて商一 であることを表していている。
そこから 2でも3でも割れ切れないことを 「二進も三進も行かない」というようになり 次第に計算が合わなことを意味するようになった。さらに 商売が金銭面でうまくいかないことの意味になり、身動きが取れない意味へと変化した。
あるのだから、どんどん教えたら良い。
このところ、ゆとり教育を止める動きが出ているが、〝小学生がゆとりこいちゃってどうする〟とは思っていた。土曜日休みなんてサラリーマンじゃないのだから。その日に、割り算の九九覚えろ!ぐらいのものだ。
おじさんの時代も教わりはしなかったが、もう卒業しちゃって365連休だからもう手遅れである。
まてよ、〝行き詰って、どうにも出来ない時に使う「にっちも さっちもいかない」〟って書いたけど、おじさん同士の会話でも使うことは、ほとんど無い。
最近は、極限まで努力するとか、どうにもならない所まで突き詰めて生きるなんてことはないからなー。
そこそこで、折り合いをつけているから、いつでも 「にっちもさっちも いっちゃう」訳よ。
それでもこの間、なんかのはずみで口をついて出たので、忘れないように「にっちもさっちも ッてなんじゃい」と呟いておいたので、本日のネタになった。
「わっちもサッチモ です」 って言ってます。
ちなみに、サッチモはサッチェル・マウス(satchel mouth)の略で、「鞄のような大口」だそうです。