繰り言 (くりごと)

2-805)宮崎マンゴー

三十代から付き合いのある、満75歳の知人と会った。知り合って以来ズーッと、私より10歳上である。
当たり前か。
氏は60歳代後半の腰ヘルニア、前立腺の手術を経て、まだまだ元気に第一線で活躍しておられるが、その年代の集まりになると話題の中心は遺言なのだそうだ。われらの世代の話題は、健康、旅行、孫・・・、年金は皆が受給するようになったら話題に上らなくなった。そして訃報。そっち方面はまだまだ他人事で過ごしている。

とは言うものの、この年になると身体にも変化があることを実感している。最近は歯に食べ物がよく挟まることに気がついた。歯肉が痩せて歯に隙間が出来るのだそうだ。他に痩せたいところがあるのにねー。
人生はうまくいかぬものだ。

総入れ歯の人にはわからないだろうが、歯に隙間が出来るのよ。隙間を威張ってもしょうがないが、すべて自前の歯であるからこその隙間なのだ。
参考までに〝すきっ歯〟写真を載せるが、これほどではない。
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そこに食べたものが挟まる。特に筋の有るもの、繊維質のものがいけない。チョコレートは挟まっても融けるし、プリンは二、三回シーハーすれば解決するが、ごぼうの金平、小松菜のお浸しだとかは確実に挟まる。スルメ、サキイカの類は挟まる上に、臭いを発し続けそうでいけない。ああいうものは食べた本人以外には臭いのだから。
とりわけ、ゴルフ帰りの助手席では特に注意しないといけない。最近は配慮していただいている。

それはさておき、冒頭の友人が宮崎マンゴーをくれた。
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かねがね、よい人だとは思っていたが一層好きになった。
徒然草の一節を思い出す。
〝 よき友、三つあり。一つには、物くるる友。二つにはくすし (医師)。三つには、知恵ある友〟
何といっても宮崎産のマンゴーだから、兼好法師の思いがよく分かる。

根が貧乏人である上、宮崎産だというので皮際までスプーンですくって食べた。残った皮はしばらく眺めていたが、Chiが席を外したところを見計らって前歯でこそいだ。果肉は少し食べられたが、マンゴーの皮に近いところは筋が多く、歯に挟まった。
歯に挟まっても、マンゴーなら南国の香りだから許される。口から甘くて濃厚な香りが漂うのは素敵だ。

いつまでもお元気で、そしてまた、マ・・・と願わずにはおれない。
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by ikuohasegawa | 2012-05-11 05:00 | 繰り言 (くりごと) | Comments(0)

十や十五連休なんて目ではない。三百六十五連休が始まった私。


by ikuohasegawa