言葉

2-819)けりがつく

「けりがつく」というのは、困難な問題に悩まされた末になんとか解決すること。自分で努力して決着させる場合は「けりをつける」と言う。

「最低でも県外」という鳩発言で一層混迷した沖縄基地問題がやっと解決したときなどに使う。現状は「すったもんだのあげく、けりがついていない」

普通の推移で終わっ時には使わない。したがって「結婚式でけりがついた」などと言った場合は、式前には様々な人間模様というか、二股愛憎劇を繰り広げ、それを乗り越えての挙式だということだ。

その「けり」は漢字では  と書くそうだ。梟(ふくろう)に似ていると思ったら、この漢字は鳥の名前だった。
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「けりをつける」の語源としては、俳句や短歌には「・・・けり」と終わるものが多いことから、結末を迎えたという意味で、「けりをつける」「けりがつく」と言うようになったそうだ。
俳句では、「けり」は感動や詠嘆を表し、切れ字と言われている。

瀧落ちて群青世界とゞろけり          水原秋桜子
蛤を逃がせば舌を出しにけり          高浜虚子

「かな」だって切れ字だし、歳時記を開くと幾つもある。

囀り(さえずり)をこぼさじと抱く大樹かな   星野立子
夏山の立ちはだかれる軒端かな        安富風生

だとすると「けりをつける」というのは
かなをつける」「かながつく」になった可能性だってあったわけだ。
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by ikuohasegawa | 2012-05-25 05:16 | 言葉 | Comments(0)

十や十五連休なんて目ではない。三百六十五連休が始まった私。


by ikuohasegawa