繰り言 (くりごと)

2-841) 最後の1個

小学校にレモンの木がある。
時期には、たわわ(チョッと褒めすぎ)に実っていたが、だんだん減って木には1個だけが残っていた。
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先の台風で最後のレモンが落果してしまった。

「あー、最後のレモンが落ちた。私の命もこれまで・・・・」と、悲嘆にくれている人が居はしないか。と、幼心がよみがえった。子供の時に見た幻灯のストーリーを思い出したのだ。


 「最後の一葉」
二人の若い女性画家スウとジョンジーは一緒に住んでいたがジョンジーが肺炎にかかる。ジョンジーは窓の外の壁を伝う蔦の葉が全部落ちたら自分は死ぬと思い込む。下の階に住むベアマン老人も画家だった。この話を聞いてバカバカしいことだと怒る。不思議なことに蔦の葉は最後の一枚がなぜか落ちず、ジョンジーは一命をとりとめる。一方ベアマン老人は衰弱して死んだ。壁に残った一枚の葉はベアマンが描いた絵だった。それを描くために雨の中に長時間いたためベアマンは死んだのだった。

成人してからオー・ヘンリーの短編の一話であることを確認したのだが、これを子供のころ幻灯で見たのよ。50年以上昔のことだ。
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上の穴から白熱電球を入れ、前部にはさんだフィルムを投影する幻灯機が我家にあった。白熱電球は発熱電球だから本体が熱を帯び、連続して写すとフィルムが焦げることもあった。私がと言うより父親が好きで、買っていたものと思う。
近所の子が来て、幻灯会もやったなー。そりゃー、得意だったさ。
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by ikuohasegawa | 2012-06-22 05:05 | 繰り言 (くりごと) | Comments(0)

十や十五連休なんて目ではない。三百六十五連休が始まった私。


by ikuohasegawa