ヒロヤマガタの画集を補修する。見返しのノドは緩んでいるが綴じ糸は切れていない。この段階で修理すれば格段に長持ちする。
細い棒にボンドを付けて、はがれているところ(写真の赤い線部分)に差し入れる。背にはボンドをつけないようにして、グルグル。背の部分の空間を残さないと本が開き難くなる。
天側からと地側から繰り返してボンドを付けたら、溝に力をかけて圧着する。
そんな手軽な補修をしていたら、アドバイスを求められた。
折丁の一枚を見返しとして表紙に接着(下図の青い線がそれ)してある。その綴じ糸が切れているという絵本。
実はこれ学校図書館本の修理講座の中級のⅡ(12月)で実習する内容で、今夏テキストを仕上げていたあの修理である。
どのように修理するかというと、
ウラ表紙側の見返し用紙のみをノド際30ミリ位でカットして、表紙ボール紙からはがしフリーにする。その状態のままオモテ表紙側から糸でとじる。オモテ表紙側は接着したままだから、多少不自由だが構わず?綴じる。
このあと、綴じ終わった背を固め、寒冷沙で羽根を出し見返しで押えて貼り付ける。
〝修理のために見返しをカットする〟という思い切り?決断?そこを承知していればそれほど難しい修理ではない。
一番厄介な糸綴じに関してはベテランのSG原さんでしたから、スンナリ補修完了。
私、今、ボッシュがやっと犯人にたどり着きそうそうなところで忙しいので「大辞泉」詳しくは未確認です。