砂地であったことからの地名と考えられている。787年(延暦6年)に海岸で拾った薬師像を当地に祀ったことに端を発するという伝承がある。また、太田道灌が当地で「かもめいる いさごの里にきてみれば はるかにかよう おきつ浦風」と詠んだことが『平安紀行』に残っているそうだ。
ということは砂子は「いさご」と読むのだろう。〝いさご〟は砂(すな)の雅語的表現だそうだ。
隣は休館日だったが砂子の里資料館。
大正10年の創業以来、4代に渡って受け継いでいるという「鰻割烹 まるだい」は、店内も〝大正〟斯くありなんという造作で、とてもうなぎ屋とは思えない。
お品書きと共にワインリストなども備えてあり、独特の雰囲気を醸しだしている。
壁の短冊には「山椒 ピリピリしますのでかけすぎに注意してくださいませ」と注意書き。
山椒のピリピリは望むところだ。
その向こうの貼紙には〝まつもと、八海山、それに獺祭〟いいじゃん。
望むところだ。
が、このあと川崎大師へ行き弘法大師様と面会の予定なので控えた。お詣りのお供よ。
程なく鰻重登場。
この串は少々焼きすぎだと思うが、ふっくら柔らかく美味い。
山椒も表示どおり鮮度が良くてピリピリ、香りが良い。
たいへん美味しく頂きました。蒲焼は関東風に限る。
東京の魚は魚ではないといいながら。
断りもせず庭先に立ち入りました。