繰り言 (くりごと)

3-699) A3 ノビ という用紙

紙のサイズはA列 B列とも、1・2・3・4・・・と明確なサイズ規定がある。ところが、A3にだけ『A3ノビ』という例外サイズが流通している。
A3 : 297×420に対して、A3ノビ というだけあって 329×483と少し大きい。

A3ノビという用紙の存在理由で思い付くのは「大きい紙が必要なのだろう」ぐらいで、明確には解らない。
また、一般的なインクジェットプリンタで印刷できるのは、たいていA4までだが、一部にはA3やA3ノビサイズの印刷ができる機種もある。
A3はともかく、A3ノビに対応する理由が、これまた解らないので調査した。

【 解ったこと 】
印刷物を作る場合、仕上がり寸法の外側にカラー印刷するときの「合わせ」や、 印刷後に紙を規定の寸法に裁断するための目印になる「トンボ」と呼ばれる印線をつける。

3-699) A3 ノビ という用紙_d0092767_08261994.jpg
そのため印刷界では、A4デザインを印刷するときにはB4の紙を使う。
B4のデザインはA3の紙にトンボ付きで印刷することが多い。

それでいくと、A3(297×420)のデザインをトンボ付きで印刷するために、B3(364 × 515)の紙に印刷することになる。
が、紙の無駄は多くなる。加えて、A3というのはA4の見開きであるため需要が多い。

それらの理由で、A3にトンボのスペースを加えて印刷する専用紙A3ノビというサイズの用紙が存在し、それを印刷できるA3ノビ対応プリンターがある。
ちなみに、A3デザインを印刷するとき、紙をB3からA3ノビに変えると用紙の無駄は半減する。

さらにプリンターのサイズも小さくてすむ。


ここで新たな疑問
『A2の二分の一がA3なのに、A2からA3ノビを切り出したら残りは半端な寸法になってしまうのではないか』

株式会社第一印刷のHP・原紙のサイズに、A列本判の原紙の寸法は625×880で、A1の用紙(594×841)よりひとまわり大きいと記載あり。
この原紙の余裕分をA3ノビに当てている。と、思う。

A列本判の原紙の寸法は625×880で、A1の用紙(594×841)よりひとまわり大きい
これを知って、ちょっと強引だけど納得したことがもうひとつある。
それはハヤカワ文庫(トールサイズ)のこと。

写真の左側は普通の文庫本で、サイズはA6 。右側がトールサイズの文庫本。言ってみればA6の天地ノビである。
3-699) A3 ノビ という用紙_d0092767_18061194.jpg
原紙に余裕が有ることを知らなかったから、A6ノビという少し大きなサイズをとったら、半端が出はせぬか。と、心配していた。

天アンカットと、原紙の余裕分を当てている。と、推測がついたのでたので取り敢えず納得。

普通に考えれば、三方断ちするのだから大きい紙に印刷していることは明らかなのだけど・・・。








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by ikuohasegawa | 2014-11-13 04:37 | 繰り言 (くりごと) | Comments(0)

十や十五連休なんて目ではない。三百六十五連休が始まった私。


by ikuohasegawa