さて、手作り製本をするときはマニュアルの図面の寸法を元に順に部品を作っていく。
しかし、先に作りあげた部品との整合を図らねばならないので、図面寸法から離れ現物を正しく計測し写すという作業は欠かせない。いわゆる『現物採寸』とか『現物合わせ』という作業である。
『現物合わせ』などというと、やっつけ仕事で作った部品を組み立て時に帳尻を合わせるようなイメージが浮かぶかもしれない。しかし、本文用紙の束、芯ボール紙、装丁用の布などは天候湿度によって微妙に伸縮し誤差が生ずる。そこに個人の技量の巧拙や性格などが作用して、図面どうりの寸法にならないのだ。
そこで現物の寸法を正確に測る必要がある。
現物の寸法を写すとき ケガキコンパスが役に立つ。
ケガキコンパスを使わないときは物差しをあてがって寸法を読み取り、物差しを移動しその寸法に印をしていくことになる。
念のため申しますが、ケガキコンパスは両方とも針です。鉛筆は付けません。
本題復帰。
図面寸法だけに頼って本を作ると、発生した誤差に気が付くのは最終段階になってから。そこで臍を噛むことになる。やはり現物採寸は欠かすことができない。
現物採寸?現地採寸?現地測量をしないものだから、こういうことが起きた。
当日、実測したら186.2m短かったそうだ。
手作り製本なら悔やんで臍を噛んでいれば済むが、2万5千人から1万5千円の参加費を集めたにしてはお粗末すぎる。町内のマラソン大会か!
3億7500万円も集めた横浜マラソンなのだよ。
新記録でも出ていたら、追風参考ならぬ『尺短参考記録』だよ。
だから言っているの。
『現物採寸』をした方が良いって。
しばらくそのままなので、そんな意味があるのかと諸橋先生の大辞典をひっくり返して、散々調査しましたよ。
編集者は常に疑って「原文?調査」です。
その件をネタにして、一稿準備中です。
性格面はどのように作用するのでしょうか?
原寸でも体重が日々に変わるのは誤差ではないようです
こちらは今日も寒いです。そちらはいかがですか。