目打ちの穴は和紙を押しやっておりキリやドリルのように削りとらない。時間がたてば和紙が戻って穴は小さくなるから気にする必要はない。
しかし、本文と同時に穴をあける表紙用紙に和紙以外の材を使うと、綴じ穴が目立つことになる。
加えて、課題として用意した方丈記は厚さが20mmある大束なので、目打ちを垂直に維持し続けることにも気を配らなくてはならない。そこで、大束を分割して穴をあけることにした。
まず穴位置のゲージを作る方法。
束を二分割して各々に帯を掛け(天地方向)、順に穴ゲージをセットし目打ちで穴をあける。これならゲージがズレなければ同じ位置に穴が開けられる。
ただし、正確を期すためにゲージの形状は、穴をあける束の背側+他の一辺以上と接するものにする。
注:二辺を合わせれば穴位置は正確に移せる。
もうひとつ慎重な方法。
大束を二分割して各々に帯を掛け、さらにそれを揃えて帯(外)で一つにする。
目打ちの先端が下の束の上面に届いて、穴跡がつく程度まで打ったら帯(外)を外す。
下の束は、穴跡に目打ちを立て打つ。※ココが肝。
ということを考えている。が、図が無いとよく解らないだろうな。
追記:二分割した冊は糸綴じ穴をあける前に別の穴をあけて、「こより」で仮留めします。
「帯を掛ける」のは天地を巻くようにするのか、のどと小口を巻くのか、恐らく天地だと思いますが・・・。そこらへんが分かれば想像できます。
この後通勤中に考えます。
そうそう、製本材料として「こより」も売っている時代なのです。