製本&修理:関連

3-781) 小学校 本の修理 啓蒙活動

小学校本の修理日。

絵本「だるまちゃんとてんぐちゃん」が啓蒙活動を開始していた。
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この日はローカで購入図書選定選択のサンプル展示会?開催中。
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有隣堂がお勧め図書を選び各校へ巡回しているそうだ。NDC分類表の0から9まで網羅しているから膨大な冊数になっている。有隣堂も大変なことだ。

読ませたい本と子供が読みたい本は違う。
私が興味を覚えた本は更に違う。デコボコえほん あかずきんちゃん。
厚紙を二枚貼り合わせた本文用紙を使い、見開きページに同じ型の凸と凹。閉じれば収まる。
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さらに、ノドまで開くクータ・バインディング。




児童の要望が全て通るわけではないが、希望を記入してもらい購入の参考にしているとか。
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さて、この日の修理は綴じ糸切れの「昆虫図鑑」。
中ほどの一折(8ページ分)の糸が切れている。
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図鑑の全折丁をバラして綴じなおすと大ごとになる。

他に背の天地に多少の傷みがあるが、全体的にはシッカリしている。
切れた綴じ糸の端はどこを探しても見つからない。よくよく見ると、一度修理して寒冷紗を取り換えてある。その時のボンドで糸の端は接着されているようだ。
図鑑の全折丁を綴じなおすのは大ごとだ。

それならというので、ズルをした。

見返し(ウラ表紙の見返しのみ)をカットして本文を外さないで背を出す。
寒冷紗に脱落した折丁を綴じあわせた。
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補強と本文接着の寒冷紗は部に入れた。

復活しました。
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今回はこれにて一件落着。なのだけど
「糊塗する」とか「お茶を濁す」「手抜き」という言葉がチラチラする。しかし、自信はある。







Commented by ikemoto04lp at 2016-06-16 07:52
「私が興味を覚えた本は更に違う」

そりゃそうでしょうよ。は氏の場合、興味を抱く観点が違いますもんね。
 本の内容より、本そのものの形に目が行くんですからね。
Commented by ikuohasegawa at 2016-06-16 20:06
アルチュさん
よくお分かりで。
Commented by 図書ボラ 寒冷紗 at 2016-06-23 18:37 x
こんにちは。
怒濤の◯◯が少し落ち着きました…ら、4週間ほどでもう夏休みなんですね。
早い。
待機本を早く修理して、夏休み一斉貸し出しに備えなければ。

丈夫に早く使用上問題なく直るなら、
全解体や全綴じ直しを避けられるものは避けたいです。

見返しも馬鹿正直に剥がしてますが結構大変です。
「カットする」はアタマになかったので
ココから開けてみたいです。

そんな訳で
ウチでも近いことをやってるこの方法は、
手抜きではなく「効率化」ですね…。
Commented by ikuohasegawa at 2016-06-24 05:08
> 図書ボラ 寒冷紗さん
背を修理するときに、見返し効き紙のノド際をめくり起こすより「見返しをカットして」外した方が、本体を戻すとき正確に綺麗に手早くできるように思います。

本体を戻すときの天地・センター合わせは、見返しのカットラインを合わせることでできてしまいます。難点を上げれば、カットラインが見えるといえば見える。
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by ikuohasegawa | 2016-06-16 05:10 | 製本&修理:関連 | Comments(4)

十や十五連休なんて目ではない。三百六十五連休が始まった私。


by ikuohasegawa