新規に修理講座を担当することになって、H区図書館に常備している材料や道具の他に準備してもらう物をリストアップした。その中で気になっているのが「ミゾ押さえ棒」
棒二本を本の表と裏のミゾに収め押さえるのは、かなり手間取る。
棒のままより、多少手を加えると使い勝手が良くなる。
日々の修理の中でたどり着いた工夫は三つある。とは言うもののそれなりに手間がかかる。
まず古典的名作と自負する
①棒を板に接着し「ミゾ押さえ板」にする。
※これは磯子図書館用で納品済み
ミゾ押さえ板にすることで着脱と圧着が容易になる。
②クリップの挟み口を修正する。
市販のクリップでは先がミゾに収まらず、押さえは不十分。
挟み口を修正すると先がミゾに収まり、しっかりと押さえられる。
③更にクリップの挟み口に棒を接着する。
という三つなのだが、どれも受講生(20数名)分を準備するとなると大ごとになる。
沈思黙考、熟慮思案の末、三日後、閃いた。
それがこれだ。
「なんじゃこれは」というようなものだが、そもそも「廉価・簡単」方向への閃きなのだから、見劣りするのはしょうがない。ところがこれで機能的には申し分ない。
板でなく、ボール紙でもOK、テープ留めでもOK。世に編み棒という記述は多いが竹ひごで十分。
皆さんやっているかもしれないのに、今日まで思いつかなかった。
とはいうものの、①、②、③に取って代わるということではない。
製作の手引き
サイズ:約5㎝×22㎝以上。22㎝はゾロリ天地合わせで譲れぬが幅は△1‐2㎝可)
2㎜のボール紙を使ったが工作紙でも可。但し、工作紙は強度的に劣る。
棒はΦ3㎜が良い。市販の上製本の表紙の厚みは3㎜が多いから。
ダイソーでは、竹ひご(Φ3㎜38㎝)20本100円で買える。
接着はテープで可。(写真では見やすいようにデザイン有だがセロテープでも可)
やる気があれば後でしっかり固定すればよい。
接着位置は目視できる端が良い。
今回は修理講座用なので受講生に作らせてもよい。