製本&修理:スキル

3-826) ベターッと開脚する本

私は開脚に90%くらい自信を持っている。
他人が開脚自慢しようものなら対抗心がムラムラ。

信州の蔦屋書店で
どんなに体がかたい人でも
ベターッできるようになる すごい方法
を目にしたときも対抗心がムラっと湧いた。
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開脚には自信を持っているから必要の無い本なのに、敵?を知る必要があるので手に取った。

開くと感じが違う。違う、脚ではなくて本。

カバーを掛けた並製本のはずなのに本の開きがよい。オー、全面開脚だ。糸綴じ本だ。

11ページには編集者の弁。
「 開く」をとことん意識した製本・・・とある。
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親しみが湧いてきた。こうなると敵ではない。同士?だ。
開脚90%の自信+製本とくれば同志である。

よし、と声に出して購入。

じっくり観察。

カバーを外すと背表紙がなく、折山と綴じ糸がむき出しになっている。
ほほー、これは林望先生が謹訳源氏物語に採用した製本だ。
先生いわく
本書は「コデックス装」という新しい造本法を採用しました。背表紙のある通常の製本形態とことなり、どのページもきれいに開いて読みやすく、平安朝から中世にかけて日本の貴族の写本に用いられた「綴葉装」という古式床しい装訂法を彷彿とさせる糸綴じの製本です。

開脚開始。
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こどんどん開くと、100%開脚。
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面白い、開いたねえ。面白い。

編集者のドヤ顔が浮かんでくる。顔は知らないけれど。
こういうセンスは好きだ。
と、ともに「負けた」感がする。これも対抗心だろうな。


この本自体は全面開脚したが、私の開脚90%を100%にできるか。










同士と同志
「同士」は、「身分や境遇、性質などが互いに共通している人」という意味を持つ。「いとこ同士」「似た者同士」「男同士」などのように用いる。

他方、「同志」は、「こころざしや主義・主張を同じくする人」という意味であり、「同志を募る」「同志諸君」などのように用いる。

「同士」が、属性は同じだが目指す方向は違うという場合にも使われるのに対し、「同志」は目指す方向が同じ場合にのみ使われている。したがって属性が異なる場合も「こころざしや主義・主張を同じく」していれば同志という。

Commented by saheizi-inokori at 2016-07-31 06:53
開脚50パーセント、四股を踏みすぎたのか左の膝が痛くなりました。
年寄りの冷汗。
Commented by ikuohasegawa at 2016-07-31 15:07
Saheiziさん
どういうわけだか、身体の柔軟性はあります。
思考の柔軟性はわかりませんが。
Commented by ikemoto04lp at 2016-07-31 16:58
開脚、前屈など身体はもとより、脳の柔軟性もまったく失われてしまった私です。
Commented by reikogogogo at 2016-07-31 16:58
笑えます !
思わず開脚運動、柔軟性はまだあり、胸は着きますが、180度は切開しても無理。

本がピタッと開く製本?
本の背綴じに当たる糸の加減ーーー。
身体は伸びるのでなく縮む。
もしかしたらーーー。
本の糸綴は180度開いて止まらず200度にも伸びるかも?

又々本の製本に改めて興味が広がりました。
Commented by ikuohasegawa at 2016-08-01 04:35
アルチュさん
頭以外の開脚、前屈などの柔軟性は保っています。
Commented by ikuohasegawa at 2016-08-01 04:45
Reikogogogoさん
糸綴じの本は開きやすいのですが、今はこうした特殊な本以外は画集、図鑑、絵本くらいです。
読むと柔軟性が増す本だと良いのですが、今のところ読んでネタにしただけで、まだ体操はしていません。
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by ikuohasegawa | 2016-07-31 04:15 | 製本&修理:スキル | Comments(6)

十や十五連休なんて目ではない。三百六十五連休が始まった私。


by ikuohasegawa