お品書きの「肝焼き」を貼り紙で隠してある。
口開けの客なのに、どうしたことだ。
でも、色々事情もあるだろうから「どうして?」などと言わず、素直にうな重の上を二つ注文した。
すかさず「肝焼き、ありますよ」
年数回訪れ肝焼き&うな重を注文し、肝焼きは有ったり無かったりの十五年。覚えていてくれたようだ。
「それじゃあ、いただきます」「二本ですね」
カリッと焼け、香ばしさに包まれた濃厚な肝が美味い。
久しぶりにいただきました。
続いて、うな重の上。
頬ばると熱いうな重を食べたことありますか。
私は、かば焼きどころか、ご飯も熱々を求めるのだが、ここ「かわばた」はそれを叶えてくれる。ただし、ここへは常に口開けの客として行く私だから、ご飯はいつも炊きたてということはある。
蒲焼はよく蒸しあがって、ふわふわ。
たれは甘すぎず、ほどよい焦げ目が香ばしい。
加えて山椒は香り高い。
これに肝吸いが付いて2700円なのです.
帰路、遠くへ寄り道した甲斐がありました。