製本&修理:スキル

4-176) 無線綴じの大冊を修理する(1)

磯子図書館本の修理。
手掛けたのは横浜市工場名鑑(平成3年版) 。修理指示書にはページの抜け&ノド割れとある。
4-176) 無線綴じの大冊を修理する(1)_d0092767_18183446.jpg
詳しくみると過去に何度かノド割れを修理してあった。無線綴じの本がノド割れすると始末が悪い 。
※ 無線綴じとは折丁の背を接着剤で固め表紙を貼り付ける製本。無線の名は製本の際に線(糸や針金)を使用しない事による。
無線綴じの大冊は自身の重さも加わってノド割れすることが多いのです。
その修理で使ったボンドは足し増しで固化している。
4-176) 無線綴じの大冊を修理する(1)_d0092767_18183120.jpg
私の見立ては、ばらして平綴じする。分解中に背のタイトルが破損したら作りなおす。


本文を外すと、かつてノド割れを補修したボンドが背まで達していて、中心線上に線状の塊がある。何度もボンドを足しているからなあ。
4-176) 無線綴じの大冊を修理する(1)_d0092767_18183855.jpg
それを剥がすと背タイトルはひどい状態になった。これは想定内です。
4-176) 無線綴じの大冊を修理する(1)_d0092767_18184159.jpg
ページの抜けを貼り戻し天地に帯を掛けたところでタイムアップ。


背タイトルはワードで準備完了。
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Commented by 広島の郁夫です at 2017-07-18 08:52 x
シーサイドラインから見える海側が工場ばかりで驚いたことがあります。釜利谷市民の森か見た海辺も工場と住宅ばかりで金沢八景は昔話でした。名鑑になり読み手も多いほど京浜工業地帯はあるんですね。
Commented by ikuohasegawa at 2017-07-18 18:31
広島の郁夫さん
なんせ平成3年版ですから、なおす前に役に立つのかなあと思いました。資料的価値はあるだろうということで修理し始まました
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by ikuohasegawa | 2017-07-18 04:15 | 製本&修理:スキル | Comments(2)

十や十五連休なんて目ではない。三百六十五連休が始まった私。


by ikuohasegawa