カテゴリ:待ってました!権太楼師匠( 67 )

4-685の2)柳家権太楼 IN にぎわい座 短命&天狗裁き

8日は柳家権太楼親子会でした。

出演者全員が弟子なら一門会だが、この日は一番弟子の甚語楼と我が郷里・岐阜出身の燕弥を連れての親子会。
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6人いる弟子の中で、この日の二人は私の好みに合うので、親子会としてはベストメンバー。
加えて権太楼師匠は二席口演だから言うこと無し。

前座市若の元気の良いはきはきした牛ほめ が終わったら、出囃子は金毘羅船々が流れ始める。
おやっと思ったら柳家権太楼登場。
市若が柳亭市馬の弟子であることを紹介し「いいですねえ」「たのしみですねえ」
「声質もいい、こういうものは持って生まれたものです」と市若ほめ

ついで、市若を舞台に呼び込み
「今の牛ほめは16分28秒だった。どこも端折ることなく13分でやってみなさい」
「前座のうちはテンポで演じる。そういう稽古をしてみなさい。妙な間を考えないで勢い。そうするとそのうち、いい間というものが生まれてくる。そして『今の前座はいいねえ』ということになる」客も嬉しくなって大拍手。
公開稽古。権太楼は同じ小さん門下の市馬の兄弟子。その弟子だからできること。
「はい、いいよ」と市若を戻し、演目は短命

「おまえも血のめぐりが悪い。いいかい、店の方は番頭任せ、財産もある。振るいつきたくなるような美人のカミさんと二人でしょっちゅういて、朝から退屈して、うまいもの食べて、暇があるってのは短命のもとだ」から始まって、よそった飯を受け取る弾みに指と指が触れ合う・・・短命だろ。炬燵の中で足と足が触れ合う・・・短命だろ。

帰って茶漬けを食う八五郎、拝み倒して飯をよそってもらったかみさんの指と指が触れ合う。
かみさんの顔をみて「ああ。俺は長生きだ」
爆笑に次ぐ爆笑。権太楼ワールド炸裂。

柳貫家雪之介の達者な水戸大神楽曲芸も済んで燕弥。
師匠と市若の公開稽古をまくらに振って岸柳島
真打昇進3年目、テンポよく適度に間があって堪能。

中入り後、権太楼一番弟子の甚語楼はお見立て
わざとらしさがない口演で真打12年目の安定感。

権太楼師匠の二席目は
夢を見ていない熊五郎に、夢を話せと迫る女房と熊五郎が夫婦喧嘩。
仲裁に入った隣の辰つぁんも「どんな夢だ」「見ていない」で喧嘩になる。
仲裁の大家も「どんな夢だ」「見ていない」で事態は裁きの場へ。
奉行も「どんな夢だ」「見ていない」で松の木にしばられる。
それを助けた高尾山の天狗も「どんな夢だ」「見ていない」・・・・というところで目が覚めた。
おなじみの天狗裁きでした。

Chiは初めての演目で大喜び。場内で一番笑っていた。

久しぶりの権太楼師匠、ありがとうございました。








by ikuohasegawa | 2018-09-10 04:15 | 待ってました!権太楼師匠 | Comments(4)

4-630)柳家権太楼独演会 「試し酒」「居残り佐平治」

まずは御嶽海 勝ち星日記。
大相撲名古屋場所9日目。
関脇御嶽海は、前頭五枚目の大翔丸を寄り切って9連勝。
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三横綱一大関が休場している今場所、ここまで9連勝している御嶽海にとっては好機。
先場所9勝の大関候補としては今場所14勝あるいは全勝しておくと、来場所、10勝以上で直前三場所通算勝ち星33勝になる。
大関の声も・・・。





先週は猛暑の上、久しぶりの週休二日で大忙しだった。
普段は、せいぜい「週働二日」ですから。

日、月を休んで
火曜日・磯子図書館・本の修理
水曜日・並四小・本の修理
木曜日・製本の会例会
金曜日・並木中央小学校・本の修理実習会  夜:団地防災委員会
土曜日・地域防災拠点運営委員会   午後:にぎわい座

柳家権太楼のにぎわい座出演は2月以来ということで、満を持して・・・私がです・・・出かけた。
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しかも予告演目は「試し酒」と「居残り佐平次」

前座は金原亭馬生の弟子の小駒。演じたのは「元犬」。
なかなかか聴かせると思っていたら、後刻、登場した権太楼師匠もまくらで触れた。

前座の小駒、いいですね。先代金原亭馬生の孫。ということは志ん生の曾孫というサラブレッドと紹介。
歌舞伎の世界では周りが寄ってたかって育て上げ立派な一枚看板に成長するが、独り舞台の落語はそうはいかない例が幾人もいる。小〇、正〇・・・。
小駒は楽しみ。と。

二つ目さん光は「片棒
引き続き頑張るように。

権太楼師匠の「試し酒
何度も聴いて筋もオチも知っているけれど、それが落語というものだし、それを面白く聴かせるのが名人上手というものだろう。面白うございました。

中入りの後、コント青年団
始めてでしたが楽しめました。

権太楼師匠の二席目は「居残り佐平次
約50分かけて、居残ってからの佐平次までたっぷり演じてくれました。

無銭飲食の分働くといって座敷に出入りするうちに、器用で弁が立ち、巧みに客を世辞で丸めていい気持ちにさせた上、幇間顔負けの座敷芸まで披露するのだから、たちまちどの部屋からも「居残りはまだか」と引っ張りだこ。
おまけにもらった小遣いを配るものだから女衆にも大人気。

面白くないのが他の若い衆。「あんな奴がいたんでは飯の食い上げ。たたき出せ」と主人に直談判。旦那も放ってはおけず勘定は待つからひとまず帰れと言うが、佐平治、なんやかんやで五十両を巻き上げる。
「おれは居残り商売の佐平次てんだ、よく覚えておきな」

考えてみれば無銭飲食のプロの話なんだけど、大爆笑に次ぐ大爆笑。

打ち出しの太鼓に送られて外へ出ると暑いのだけど、暑さを忘れさせるひと時を過ごしました。









by ikuohasegawa | 2018-07-17 04:15 | 待ってました!権太楼師匠 | Comments(4)

4-477) 権太楼独演会 笠碁&二番煎じ

12日は柳家権太楼独演会INにぎわい座。

にぎわい座正月公演の「猫の災難」に引き続き、今月の演目は私の好きな「二番煎じ」とChiの好きな「傘碁」
嬉しいと喜んでばかりはいられない。
この後、3月4月5月と、にぎわい座での権太楼公演予定無し。弱ったなあ。

今後の対策は考えるとして
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開口一番は「真田小僧」
演ずる小多け(小里ん門下)は、このところ権太楼独演会の前座を務めること多し。子どもの登場する噺と口調が合う。

柳家さん光「金明竹」
君は権太楼の六番弟子なのだから・・・。

トリは権太楼師匠
今日は二番煎じと笠碁をネタ出ししているが、二番煎じを一生懸命やると疲れちゃって後半ダレルから笠碁を先にやります。笠碁も一生懸命やりますけど。
古今亭系の笠碁の碁敵二人は商売上の付き合いの旦那という色合い、対して柳家系の碁敵二人は幼馴染感が強い。
先ほどの「真田小僧」や「金明竹」は話のやり取りや口上を聴かせる噺。これからやる笠碁は目が加わってくる。目です。目。
と前置きをして「笠碁

おなじみの噺だが「待った」をめぐって仲たがいをした碁敵二人。三年前の支払いを待った話まで持ち出され決別する。ここまでも聴きどころいっぱい。
雨の中、笠をかぶって碁敵の家に向かう旦那は首を振り振り見て見ぬふりをする珍妙な仕種。来るのを待ち受け気もそぞろのもう一人の旦那。ついに我慢できず「やい、へぼ」と呼びかける。笠の旦那も「ザル」と応えて対局開始。
このくだりは権太楼の言うとおり「目」の見どころいっぱい。
場内爆笑の連続。

中入り

山上兄弟のマジック
「てじな〜にゃ!」と掛け声をかけていたあの少年二人も、今では23歳と24歳とか。
月日の経つのは早いものではありませんか。

権太楼師匠登場。
「富久」「芝浜」「文七元結」などの冬の名作落語はいろいろあるが、寒い夜の火の用心夜回りの噺もこの時期にピッタリと、町火消し、定火消しにふれた後「二番煎じ

見回りを終え、持ち込んだ酒を土瓶に入れて煎じ薬、猪肉の鍋で宴会を始める。
現れた見回りの役人も煎じ薬との言い訳を受け入れて呑み始める。
ついに「もうないとあらばしかたがない。拙者一回りしてくるあいだに、二番を煎じておけ」

最初から最後まで笑いの渦。
大笑い二席で大満足。

帰りに寄った焼鳥屋ではもちろん燗酒を注文。
「鶏ではなくて猪肉は無いか」と聞きそうになりましたね。

私は瓢の酒を持ち込んだ黒川先生の三句を復習。
「番小屋でシシを食べてる火の回り」
「木枯らしやシシ鍋の音ゴトゴトと」
「シシ鍋に蛙飛び込む水の音」
黒川先生って謡の先生なのだ。

Chiは、首を振り振り見て見ぬふりをする仕草の練習しておりました。

碁敵の旦那二人も番屋の連中も、焼鳥屋に来たような夜になりました。


by ikuohasegawa | 2018-02-14 04:15 | 待ってました!権太楼師匠 | Comments(6)

4-441) 初笑いは権太楼「猫の災難」

初笑いは7日。
柳家権太楼師匠が出演するにぎわい座正月公演。
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昨年の記録を開くと。
毎年書いているが、いつも座席指定のにぎわい座なのに、どういう訳だか正月公演だけ全自由席。どうして座席指定にしないのだろう。前売り券を持ってモヤモヤしながら並ぶよりしょうがない。
理由が分からないとモヤモヤしてしまうのよ。
今年の正月興行から座席指定になりまりした。モヤモヤしなくてすみます。
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10組以上が出演する三が日の興行が終わり、普段と同じ・・・1組多いけれど。

開口一番 (瀧川あまぐ鯉)饅頭こわい 
柳家緑太 やかん 
小泉ポロン(奇術) 
柳亭楽輔 火炎太鼓
《仲入り》
三遊亭遊馬 牛ほめ  遊馬の演ずる与太郎に好感を抱いた。やたら声のデカいこの人、上手。Chiも同意見でした。
ロケット団(漫才)最後は山形弁ネタでソサエティ・・・「梯子上がるからササエティ」

トリは「待ってました」の柳家権太楼。 
月日の経つのは早いものでついこの間マッカーサーが・・・。
学生時代には無かったバレンタイン・・・あったのかもしれない。
酔っぱらいの親子、小倉の四人組のオバサンという、いつものまくらに続いて猫の災難

何度も聞くネタですが、けっして「また、猫の災難かよ」とは思いません。
それを楽しませてくれるのが名人上手というもの。
捩じり鉢巻き出刃を逆手に持って「止めねーでくれ止めねーでくれ、この猫の野郎、とっつかめえてたたっ殺してやる。止めねーでくれ止めねーでくれ」と演じてみる熊五郎。
ふと我に返って「一人でやってもつまんない」
ここが好きです。

帰りに寄った焼鳥屋でChiを相手に「止めねーでくれ止めねーでくれ」
ちっとも我に返りません。
三回ぐらい言いましたね。


by ikuohasegawa | 2018-01-09 04:15 | 待ってました!権太楼師匠 | Comments(10)

4-320)柳家権太楼独演会 一人酒盛り&井戸の茶碗

12月8日、にぎわい座・権太楼独演会。
開口一番は「道具屋」。演じた柳家小多けは小厘んの弟子。

柳家さん光は権太楼の6番弟子でこの日は「熊の皮」
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権太楼師匠は先輩落語家の酒上戸を語る。
逸話数々の酒豪林家こん平師匠は酔ったのがわからないから、8時から8時まで付き合うことになる。

その点、志ん朝師匠は酔ったのが解りやすかった。周りが「師匠があらくまさん、あらくまさんになった」「うんうん、あらくまさん、あらくまさん」

あらくまさんというのは噺家の符丁のようなもの。
蜘蛛駕籠に出てくる酔っぱらいが、くどくど繰り返す話に出てくる「あーら、熊さん」が語源。
同じ話を繰り返す。くどくなるのよ。というマクラに続いて「一人酒盛り」

酒の元の元のような酒をもらったという熊公から、一緒に飲もうと誘われたお人よしの留。
酒につられて火を熾したり燗を付けたり、糠漬けを刻んだりこき使われる。その間に、酒は熊が一人がで呑み切ってしまう。
怒って悪態をつきながら長屋をとびだした留とすれ違った熊のかみさん「ずいぶん怒っていたけど留さんどうしたの」
「うっちゃっときなよ。あいつは酒癖が悪いんだ」
熊の酔っていく様と、呑みたいと言い出せないままこき使われる留の対比。権太楼ワールド炸裂。
しっかりしろよ、留公。

中入りの幕が上がって漫才。
二人合わせて140ウン歳の東京太・ゆめ子。
後半、ネタのボケなのか度忘れしているのかわからない状態になる。上手く繕って笑いをとっているもののネタから外れてグダグダ。笑いながらも危うい感じを抱いた。

そのあと登場した権太楼師匠。
先輩芸人東京太・ゆめ子との共演話をした後「実は今日のネタは『二番煎じ』だと思い込んで何回かさらったりしていた。今朝になって井戸の茶碗だと気が付いて慌てた。
やりますよ、やりますけど先ほどの東京太・ゆめ子師匠のようになるかもしれません」で「井戸の茶碗」

何度も何度も聞く噺だが、とにかく、登場人物が全て善人というのがイイ。
ハッピーエンドで終わる噺は気持ちよく帰れます。

21時半まで大熱演の権太楼師匠は北区まで帰ることになるがお疲れ様でした。
北区なんて東京って言ってるけど川向こうは埼玉だからね、遠いのよ。



More あらくまさん
by ikuohasegawa | 2017-12-10 04:15 | 待ってました!権太楼師匠 | Comments(6)

4-230) 権太楼・甚語楼 親子会 青菜

土曜の午後はにぎわい座。
三席聴いた七月の独演会から二か月ぶりの柳家権太楼。
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開口一番は柳家小里ん門下の小多け演ずる初天神
権太楼六番弟子のさん光は粗忽の釘
師匠と二枚看板の甚語楼は幾代餅 (あらすじは開いたページのずーっと下、第442回落語研究会にあります
さすが惣領弟子、本当に上手くなった。
おかげで私もこれから一年精勤する気になった。さん光も兄弟子を見習うように。

中入り後は
ボンボンブラザースの太神楽曲芸。
私より四つ五つ年上の二人組だから、ミスしても場内はガンバレガンバレの声援ムード。ミスも混じって小さな成功で拍手喝采を幾つか繰り返し、棒の先の盆にカップを積み重ねてのバランス芸。危うい状況をクリアーして拍手。
最後は、さらに棒を接ぎ足してのバランス芸を披露すると舞台を降り客の前に立つ。

「そばへ来ないで、あっちでやって」とお客は大騒ぎ。
ハラハラドキドキさせて成功したところで、ついに棒が傾きあわや盆とカップが客の頭上に「あーーー」となったら、透明テグスでつないでありました。
歳を逆手にとっての、年季の入った曲芸で大拍手。途中のミスも予定の演技だな。

大拍手の余韻が冷めないものだから、客は金毘羅船船の出拍子に合わせて手をたたく。
登場した権太楼師匠は笑顔を浮かべて「出拍子に合わせて手をたたくのはやめてもらいたい」
これだけでドカンと沸いた。

「植木屋さんご精がでますね」とはじまる演目は青菜。冷えた酒・柳影、鯉の洗いをご馳走になったところで、旦那が「時におまえさん、菜をおあがりかい?」「へい、大好物で」「奥や奥や、植木屋さんに青菜のおひたしを」

ところが、次の間から奥様が「だんなさま、鞍馬山から牛若丸が出まして名を九郎判官(くろうほうがん)」と妙な返答。これに旦那は「義経にしておきな」とさらに妙なやり取り。
これは、菜は食べてしまってないから「菜は食らう=九郎」、「それならよしとけ=義経」という夫婦間の隠し言葉だという。

これを気に入った植木屋が、帰った長屋で女房にやらせようとするところから大爆笑の始まり。
「違うだろー、この○○」も顔負けの暴言女房、通りかかった大工の熊を巻き込んでの大騒ぎ。権太楼ワールド炸裂。大満足。


ところで冷えた酒・柳影だが、いつも世話になる落語あらすじ辞典千文字寄席には「そこでごちそうになったのが、上方の柳影(やなぎかげ)という「銘酒」だが、これは実は「なおし」という安酒の加工品。」とあるが、「違うだろー、このサケ」
安酒なら呑んべいの植木屋は呑んでいるはず。お屋敷の旦那の振舞酒なのだからね。 

Wikiを要約すると以下のようになる。
本直し(ほんなおし)はみりんと焼酎をほぼ半々に混ぜたもの。江戸時代の上方では「柳蔭(やなぎかげ)」、江戸では「本直し」と呼び、冷用酒として飲まれていた。「飲みにくい酒を手直しする」というニュアンスから「直し」という呼称が発生した。
江戸時代には夏の暑気払いとして、井戸で冷やされて楽しまれ、高級品として扱われていた。

そうでしょう。お屋敷の旦那の頂きものの柳影だもの高級酒だろう。
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白鶴酒造のHPで見つけましたが現在は販売中止のようです。


次の、にぎわい座・権太楼独演会は12月8日。待ち遠しい。







by ikuohasegawa | 2017-09-12 04:15 | 待ってました!権太楼師匠 | Comments(8)

4-175) 権太楼独演会 らくだ、黄金の大黒+やぶいり

柳家権太楼独演会 IN にぎわい座。
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開口一番は「出来心」演ずるのは寿伴(じゅばん)。彼の師匠は権太楼の兄弟弟子柳家三壽。存じ上げない。

柳家さん光は「幽霊の辻」大騒ぎしているだけ。まだまだ。

続いて柳家権太楼、待ってました。
まくらの前に断りを入れる。
「らくだ」を最後までやるつもりで、もう一つは短めの「黄金の大黒」にしたけれど私の大黒は短いのよ。本当に短いからもう一つ「やぶいり」をやります。(大拍手)
「やぶいり」は初ネタ。これまでやったことが無く一年前から覚えはじめて、完成するのはあと半年くらいかかるが、今日、やらせてもらいます。(大拍手)お帰りは5時を過ぎると思います。(大拍手)
らくだ
長屋の鼻つまみ者、らくだが死んだのにかこつけ、乱暴者の兄貴分が通夜を仕切って幾らかせしめようという魂胆。通りかかった屑屋をこき使い、死人を担がせカンカンノウを踊らせて大家から酒、長屋から香典、菜漬屋から棺桶代わりの樽をせしめる。
無理やり飲まされた酒で屑屋がだんだん酒乱に変じ、立場が逆転していく様が面白い。権太楼の演ずる酒飲みは上手いなあ。

オチは間違えられた酔っぱらいの願人坊主が焼き場で目を覚まし
「アツツツ、ここはどこだ」
「ここは火屋(ひや)だ」
「冷酒(ひや)でいいから、もう一杯くれ」

ここまで聞いたのは初めてだと、Chiも大喜び。確かに長い噺だ。


中入りのあと、「黄金の大黒
黄金の大黒を掘り当てた大家の祝いの御呼ばれに行く長屋の面々。羽織が無いやら口上を知らないやらで例によっての大騒ぎ。宴会場面の前でオチを付けて、確かに短いや。

空缶三線の岡大介。
昭和歌謡が客層とぴったり合って大盛り上がり。

続いて、権太楼師匠三度目の登場。
約束通り「やぶいり
若いお客さんに通じないネタは演じなくなるし廃れていく。「へっつい幽霊」 なんていうのは全くわからないし「野ざらし」も今日やる「やぶいり」もだんだん通じなくなっている。
藪入りというのは、奉公に出された小学一、二年の子供が三年間・・・、鼠の懸賞というのは・・・。
と、丁寧なまくらを振ってから「藪入りや曇れる母の鏡かな」と語り始めた。

親父の熊五郎がソワソワ待っている場面で、もう、いけない。ウルウルしてしまう。
大笑いするのだけれど、涙が滲んでどうしようもない。

権太楼師匠、初ネタと言ったがどうしてどうして。




More※幽霊の辻
by ikuohasegawa | 2017-07-17 04:34 | 待ってました!権太楼師匠 | Comments(2)

4-49) 権太楼独演会 仇討ち特集

にぎわい座、権太楼独演会。
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開口一番、林家たま平の寄り合い酒
柳家ほたるは、時そば
権太楼師匠は宿屋の仇討ち
中入り後
翁家社中の江戸太神楽曲芸に続いて、権太楼師匠の花見の仇討ち

花見の趣向に敵討ちの茶番を演ずることにした四人組。
「卒爾ながら、火をお貸し願いたい」と、近づく。
「さあ、お付けなさい」と顔を見合わせたとたん、
「やあ、なんじは何の誰兵衛よな。なんじを討たんがため、兄弟の者この年月の艱難辛苦。ここで逢ったが優曇華の花咲き待ちたる今日ただ今、親の仇、いざ尋常に、勝負、勝負」と、立ち回りになる。

「優曇華の花咲き待ちたる」と言われても、テンポは良いが意味が分からない。
調べてみると「盲亀の浮木、優曇華の花待ち得たる」と、対にするのが正確な口上で、めったに無い事の例えだという。
解らないことも対になった。

まず盲亀の浮木は、モウキノフボクと読み

大海中に棲み、百年に一度だけ水面に浮かび上がる盲目の亀が、漂っている浮木のたった一つの穴に入ろうとするが、容易に入ることができないという『雑阿含経ぞうあごんきょう』の寓話による。非常に珍しいことに出会うような幸運に恵まれた絶好の機会であるという意味。


優曇華は『新明解』にあった。

うどんげ【優曇華】イチジクに似た落葉小高木。インド周辺に分布し、果実は食用、葉は家畜のえさとなる。小型・壺状の花は外からは見にくいので、仏教では三千年に一度咲くものとし、理想的な王者 転輪聖王出現の瑞兆とされた。〔クワ科〕「の花〔=めったに無いもののたとえ〕」🈔草木の枝葉や天井などにクサバカゲロウが卵を生みつけたもの。花のように見え、何かの前兆とされる。

「ここで会ったが百年目」というのも聞くけれど、百年に一度と三千年に一度が対になったら、とてつもない偶然。
逃すわけにはいかないわなあ。

ということで、権太楼独演会はChiも大喜びの、捧腹絶倒の仇討ち特集でした。











by ikuohasegawa | 2017-03-12 04:15 | 待ってました!権太楼師匠 | Comments(2)

3-987) にぎわい座正月の権太楼は 猫の災難

にぎわい座、正月公演の権太楼は1月6日。

毎年書いているがいつも座席指定のにぎわい座なのに、どういう訳だか正月公演だけ全自由席。
前売り券を持ってモヤモヤしながら並ぶよりしょうがない。理由が分からないとモヤモヤしてしまうのよ。
どうして座席指定にしないのだろう。
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春風亭百んが(ももんが) 転失気 
雷門音助 のめる 
ホンキートンク 漫才

暮れの十二日にこのにぎわい座で災難に見舞われた猫が、この日、再び災難にあった。
「おやっ、猫の・・・ネタ帳は」と思ったが、それも束の間。始まってしまうと権太楼ワールド炸裂。
楽しめた。名人上手の手にかかると落語ってこんなものさ。
柳家権太楼 猫の災難
落語は、権太楼は、面白い。

中入り後
桃月庵白酒 満員御礼長屋(落語あらすじ辞典。千文字落語には見当たらない)
店子の夫婦喧嘩の仲裁に入った大家も仲裁どころか喧嘩に巻き込まれる。そのまた仲裁人が・・・という喧嘩の連鎖。果ては町内挙げての喧嘩騒動。通りかかったアメリカの宣教師「世界人類みな兄弟、イエス・キリストはおっしゃ いました、右の頬を打たれたら、左の頬を出せ」 どんどん、喧嘩が大きくなって、石原慎太郎、トランプ、プーチン、習近平…、喧嘩好 きが続々と集まって来て長屋に入ろうとすると、入口に、「満員御礼」。
大汗かいての殴り合い。お疲れさまでした。面白かったよ。

北見伸(奇術)
女性アシスタント二名を加えてのイリュージョン。楽しめました。

桂文治 お血脈
Chiの感想。「桂文治という名前から本格的な落語を期待したのに・・・」
言わんとすることはわかる。

落語とはなんぞやということになるが、「お血脈」という落語に、これでもかと、くすぐり、駄洒落ネタを詰め込むスタイルは一部には受けていたが、くどい。こういう落語を好む人もいるが私ら二人は白けた。

都度つどに間をとるのも、何やらあざとい。面白いだろうと笑いを強要されているようで素直になれない。

日を置かずして二度聴いても楽しめた権太楼がいれば、一方に桂文治もいる。
あの「お血脈」を二度も三度も聞く・・・私らはもう結構です。


権太楼師匠は、この日、にぎわい座の後、鈴本演芸場18:45上り、20:10上りの浅草演芸ホールとかで、お忙しいようです。
私と同い年なので、今年古希を迎える。健康に気を配り、ゆるゆるやってもらいたいものだ。







by ikuohasegawa | 2017-01-08 04:15 | 待ってました!権太楼師匠 | Comments(4)

3-960) 権太楼独演会 猫の災難 鰍沢


数年前は毎月のように、にぎわい座に出演していた権太楼師匠も、2012年の病後、スケジュールを緩くしたようで、少し間隔が空くようになった。その後回復しても、横浜は緩んだままになっている。

今年は正月、三月、六月、九月、そして今月の五回きり。
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開口一番は金原亭駒六の道具屋
粗忽の釘を演じた柳家さん光は権太楼の六番弟子。

続いて権太楼師匠。九月以来だから正真正銘の「待ってました」

まくらで小倉公演での話。
酔っぱらいの二人が同じ家を自分の家だと譲らない。
「私んちはここを出て右へ行って一本二本三本目を左へ曲がった一軒二軒三軒四軒目」
「そうですか、私んちはここを出て、右へ行って一本二本三本目を左へ曲がった一軒二軒三軒四軒目」
「それは私んちですよ」といつものマクラを振ったら、おばさん四人組の客「あれね、親子なのよ」
「言うな、そんなこと。落語なんて皆知ってんだから。知っていながら知らないふりをする。それが文化というもの」

このマクラだってもう何度も聞いている。そして笑っている。

演目は猫の災難
酒を飲む仕草、熊が酒に飲まれて段々いい加減、大胆になっていく様子は、いつもながら上手いものだ。
熊の相棒が酒を買いに行く店を「スヤマン」と言っていたが、千文字落語によると「『酢屋満』は、五代目小さん宅の近所にあった実在の酒屋」
ということは、権太楼の猫の災難は五代目小さん譲りということになる。

中入り後、津軽三味線の白戸知也。
幕が上がるといきなりの演奏。聞いたことのない「じょんがら節の旧節」とかで結構長い。
寄席の色物として出演するときの構成としては、難あり。

権太楼師匠の二席目は、鰍沢
大雪で道に迷う旅人の恐怖の演目。
滑稽ものではないから人情話なのだろうが、恐い人情もあるということ。それに人情話なのに落ちがつく。
鉄砲で撃たれそうになりながらも、壊れた筏の材木にしがみつき「この大難を逃れたもご利益、一本のお材木(お題目)で助かった」というのが落ち。

この噺を聴くと私はいつも宮沢賢治の「注文の多い料理店」を思い出す。








by ikuohasegawa | 2016-12-12 04:15 | 待ってました!権太楼師匠 | Comments(4)