カテゴリ:製本&修理:スキル( 169 )

4-736) 背がパックリ割れた池波正太郎全書

池波正太郎全書の中でも束(つか)のある1冊を修理。
他は破損していませんが中ほどで割れています。
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修理方法は本文の背に切れ込みを入れ、タコ糸を渡して割れをつなぐことになります。そのためには本文の背を出さないと修理できません。

まず、かろうじてくっついている個所を切り離しました。
次いで、少し弛めだった表紙側の見返しをめくり外し寒冷紗を切って本文を外しました。
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もう一方の見返しと表紙は温存したままで修理をします。
こうすれば健常な一方を壊さなくて済みますし、修理箇所を少なくできます。


写真(下)は背を上にして固定した状態です。
左側に付いていた表紙と背を右(ウラ表紙)側にめくり起こしてあります。右側には手を付けていません。
表紙と本体をつないでいた左側の寒冷紗は切っていますから、戻すときに新たな寒冷紗を足します。
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この本の場合は丸背全幅ではなく、割れの左右各10mm程度に切れ込みを入れたい。
そのため半円形の台を置き固定し丸背を維持してあります。台にしたのは半分に切った紙筒(前にどなたかが何かのサヤにしていた芯)です。

ノコギリで背に切れ込みを入れます。
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写真を写し損ねましたが、この切り込みにボンドを入れタコ糸を埋め込みました。
表紙側の寒冷紗を切っているので、新たな寒冷紗を足し表紙を戻して貼りこみました。

しばらく置いて当該箇所をそっと──開かない方が良いのですが──開いてみた。
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ノド際にはタコ糸を入れた箇所が見えています。
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終了。



by ikuohasegawa | 2018-10-30 04:15 | 製本&修理:スキル | Comments(2)

4-707) 文庫版の折丁を作る

本日は手作り製本のスキル稿ですから、一部の方以外は「読んだ」否、「開いた」だけになるでしょう。


製本の会の目下の課題は、上製本で作る文庫版サイズの方丈記。
4-975)で綴じ方を話題にしましたが、その前の段階でA4書籍用紙両面に8ページを印刷しております。

印刷し終わったA4用紙を半分(A5)に切り二つ折りするとA6版(ほぼ文庫版)になる。

折台を使って正しく折り、一折4枚16ぺージの丁合をとり一冊分に帯をかける。
丁合:製本のさい、中身をページ順に揃え1冊の本にまとめる作業。本、カレンダー、伝票等の冊子がページ順に紙葉が揃うように、紙葉・折丁を順序正しく重ねる。
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プレスにかけて乾燥させます。
このとき水を含ませたティッシュペーパーで、折山側に軽く湿気を与えると折り目がきちんと付きます。
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しばらくプレスし、膨らみ気味だった折山側がおさまったら目引きをします。
※目引き:「手綴じ」の針を通す穴を空けること。丁合いの背に鋸(のこぎり)で目引きします。

二つ折りした全てを1枚ずつ揃えて目引き(下図A)をする。という説と、
一丁(4枚)に重ねて目引き(下図B)をするという説があります。

A説の言い分は、Aは均一の穴があけられる。Bは4枚を重ねている最も内側の4枚目まで切ると外側の穴が大きく(B-2)なりすぎ見苦しいというもの。
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その通りだと思ってAで目引きしたこともあるが、最近はBに戻しました。
戻した理由
① 1枚ずつでキッチリ折っているから、Aで目引きした4枚を一丁に揃えるのが難しい
② 穴が大きくなる外側は、製本すると背の奥に入ってしまい(図のC・C2)見えない部分になる。



by ikuohasegawa | 2018-10-01 04:15 | 製本&修理:スキル | Comments(2)

4-705)折丁を別方式で綴じる

手作り製本の会例会。
難解な印刷も無事クリアーして糸綴じを終えた本文のほかに、早くも製本を終えた「方丈記・文庫版」が幾冊か登場しました。
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私はというと、まだ本文の印刷を終えた段階で、これから糸綴じにかかります。

手作り製本の折丁の綴じは、一本針かがり、本かがり、パピヨン、一本パピヨン、リンクステッチ・・・いろいろな綴じ方がある。
我が磯子手作り製本の会は伝統的に「一本針かがり」で綴じております。
針が1本ですから糸も───長い糸は扱いづらいから短くして繋ぐことはありますが─── 1本です。

今般、方丈記を仕上げるにあたって、私は新しい方法で綴じてみる。
それは、ずいぶん以前に手帳に描いていた綴じ方。
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経緯は忘れているし出所も名称もわからない──私が考えついたのでは無いと思う──が、覚えやすいと感じて記録していたのだと思う。

事実、絵本の修理で綴じを覚えてもらうときも、皆さん一回でマスターしています。
教える方も教え易いので気に入っております。

テキスト化する必要も無いくらい簡単ですが、手順を書き起こしてみます。

最初の一折は中綴じして糸を切って結ぶ。
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端の穴からスタートしなければ横糸をまたいで結ぶことができます。

これより先は二本目の糸ということになる。とすると名は【二本糸綴じ】かな。

中綴じのノド際(外)に新糸の端を結ぶ。
重ねた二折目の端の穴から内側を通って隣の穴から出す。
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真下の一折目の出入りしている糸をまたぎ、上の折丁の出てきた穴に戻し内側を先へ進む。
こうして端までいったら三折目を重ねる。

三折目も外から入り内側を通って次の穴から外に出す。
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下の折丁の縦糸をくぐって、上の折丁の出てきた穴に戻す。
再び内を通って次の穴から外に出す。
端まで行ったら新しい折丁をかさねて同様に綴じていく。

綴じ終わったら糸の端を縦糸に数回巻いて結び、ボンドで固めておく。
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教え易く覚えやすい、仕掛けや準備がいらない【二本糸綴じ】の確認でした。



by ikuohasegawa | 2018-09-29 04:15 | 製本&修理:スキル | Comments(2)

4-693) 磯子図書館本の修理 綴じ糸の切れていない図鑑

参加者はやや少なめ───私自身、夏休みで一ヶ月ぶりの参加だから大きなことはいえないが───でした。
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この日、最初に手がけたのは福音館書店の植物記。
糸綴じ製本なのに表紙は薄手の並製本というあまり目にしないタイプの図鑑。
そのため、この図鑑はせっかくの糸綴じ製本なのにノドまで完全に開かない。

まずはおさらい。
上製本は本文の背と表紙の背の間に隙間をつくり、本の開閉時には別個に動くようになっているからノド元まで開く。
ホーロ・バックと言われる。
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一方、並製本(文庫本や新書本などと同じ)は本文の背と背表紙接を接着し固定する。
ノド際まで開きにくいフレキシブルバック。
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この図鑑は綴じ糸が切れていれば綴じなおすことになる。

見返しを外して本文を取り出すと有り難いことに綴じ糸は切れていない。
しかし、背と本文を接着している接着剤は開閉に耐えられず割れて断片化している。
糸を切らぬよう接着剤(固)を取り除き、背を板で挟みボンドで固めることで弛みを戻す。
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接着剤をきれいに剥がした後の写真


次いで寒冷紗を貼って、クータを足し本文の背と表紙の背の間に隙間をつくる。
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背に戻して張り出している寒冷紗を、見返しで貼り押さえる。
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本文のノド際ラインに見返しを貼って修理完了。
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一応、ホーロ・バックに仕上がっています。

by ikuohasegawa | 2018-09-17 04:15 | 製本&修理:スキル | Comments(2)

4-690) ブック型メモ帳を豆本にします

御嶽海勝ち星日記。
大相撲秋場所五日目。

この日も御嶽海は強さ巧さを見せ、栃ノ心を寄り切り5連勝。
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辛口解説の北の富士さんも「御嶽海、強いねえ」

上位6力士のうち、まず大関を撃破。


さて、MARUMIZUGUMI の豆本キット「おりがみミニブック」は商品説明で「可愛いブック型メモ帳」と呼びかえられている。

理由は、バラバラに分解しやすいボンド固めの背に予防線を張っているのだ。
一枚ずつ取れても「メモ帳って言ったでしょ」って言えるように。

しかし私は本文を平綴じ製本し一枚ずつ取れなくして、あくまでも「可愛い折り紙ブック」を目指します。


100枚一組のミニおりがみの背をボンドで固め、20枚ずつ5組に分けドリル(1.5㎜)で綴じ穴をあける。
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平綴じします。
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平綴じの注意点:
①一つ内側の穴からスタートします。(この豆本の場合は3穴ですから一つ内側の穴は中央になります)
②横糸をまたいで結びます。(綴じ穴が増えても最後は横糸をまたいで結ばないと固定できません)

剥がして取れるメモ帳がバラけない本文になりました。
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今日はここまで。



by ikuohasegawa | 2018-09-14 04:17 | 製本&修理:スキル | Comments(2)

4-617) 喰い裂きで和紙を切る

既報のとおり豆画集の本文には「足」をつけ「枕」を貼ることにした。
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図の赤い斜線部分が「足」で、その右側の小片が「枕」
枕に穴を開け平綴じします。
材は「足」和紙「枕」本文と同じ厚さの用紙。

こうすれば、厚紙の本文用紙を平綴じしても本文は開ける。

せっかく和紙を使うので「喰い裂き」をする。
喰い裂きとは、和紙の裁断方法の一つ。
カッターやハサミなど刃物で裁断すると切り口がシャープになって、貼った箇所に段差ができてしまう。それを回避するために喰い裂きをするのです。

喰い裂くとは、元々、肉食動物が口にくわえて裂く、または、かみついて裂く意ですから、無理やりというか強引さが含まれます。方法としては、紙を濡らして(少々強引に)引き裂くことになります。

今回は厚紙の間に貼るので段差が表に出ることはないが、スキル維持ということだ。


それでは、喰い裂き開始。
寸法に定規をあて水を含ませた平筆でラインを塗らす。
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定規に沿ってヘラを往復させたあと慎重に引き裂いていく。
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繊維が毛羽だった切り口は、和紙の厚さが漸減しているのでラインとして出ない。
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一般図書の破れ補修は専用和紙テープを使うが、古文書類は喰い裂きした典具帖(てんぐじょう)など薄い和紙を和糊で貼って補修します。
また、古い時代には、喰い裂きした端を繋ぎ大判の和紙つくっていたようです。
















by ikuohasegawa | 2018-07-04 04:15 | 製本&修理:スキル | Comments(2)

4-506) 豆絵本の製本手順を確認

小学校の修理メンバーに豆絵本「しば君のぼうけん」を作ってもらうにあたり作り方の手順を確認する。

本文用紙を見開き1枚ずつに切り出す。
このとき、いきなり短冊状に切り離すと次にカットする目印のトンボが無くなる。
周囲を残して切れ目を入れ、次の直角方向カットで切り離します。
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切り出した本文を内折り(印刷面を内側)で二分の一に折ります。表紙用紙は後述。

内折りVの外側(無地面)の小口10ミリとのど側10ミリにスティックのり(以下のり)を塗り、貼りあわせる。
このとき、小口と天もしくは地を揃えて、サイズの誤差は背と地もしくは天に出す。
(背は内部になり誤差は見えなくなる。一辺に誤差を集め醜いようなら最後にカットする)
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束になった本文の背を寒冷紗で補強する。
寒冷紗のサイズ。縦は本文天地より少し小さ目、横は5ミリ+本文の幅+5ミリ。
注:普通サイズの絵本の場合は可動域を確保するために、寒冷紗の上からクータを貼るが豆絵本なので省く。

この本文の束を外側からくるむ表紙は外折りにするが、本文の厚みがあるので型に現物合わせで折る。
このときオモテ表紙とウラ表紙の絵がそれぞれ極力中央になるように位置を定める。

本文の小口10ミリと、のど側10ミリにのりを塗り表紙のに接着します。
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最後に本文より飛び出している表紙の小口をカット。
天地小口の不揃いはカットするか、紙ヤスリで調整できるが・・・自信がなければ手作りの味わいと、そのままも可。

この製本はお子さんやお孫さんが描いた絵・・・サイズが同じなら、を一冊にまとめるときにも使えます。


by ikuohasegawa | 2018-03-15 04:15 | 製本&修理:スキル | Comments(0)

4-341) ノリひき紙を使いましょう

本年も今日一日となりました。

さて、ページ外れの修理は外れたページのノド際に約3ミリ幅でボンドを塗り貼り込む。
(注:絵や図が見開きにわたってある場合は、絵や図を生かすため専用和紙テープや専用クリアテープを使います)

そのときは、敷き紙と「ノリひき紙」を使ってボンドは筆で塗り広げ、接着ラインを直線にしなくてはいけない。
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さすが暮れですね新聞折込物も正月関連。


外れたページの上にあるのが「ノリひき紙」。下に敷いてある赤い宝船の紙が「敷き紙」です。


ノド際に容器の細口から直接ボンドを流し込むこともあるが、そのときも「ノリひき紙」と筆を使って塗布ラインを直線にしなくてはいけない。
筆と「ノリひき紙」を使わないことが進歩か工夫したかのように思えても、それは錯覚です。

どんなに細口の容器でもボンドは均等に出ない。
始めはぐっと出て徐々に少なくなり、また力を加えるのでぐっと出て、このくり返しになる。
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この状態で圧着すれば、ボンドの大きく広がる個所が出来て版面側に侵食する。かつ、接着ラインは凸凹になってしまう。ボンド容器の細口を過信してはいけない。
「ノリひき紙」と筆を使ってボンドを均一にのばし塗布ラインを直線にしなくてはいけない。

また「ノリひき紙」は使い回しせず一回で廃棄すること。

チラシ広告などを短冊状に切って使うが、ひとり修理で連続して「ノリひき紙」を使ったとき思いつきました。
チラシを切って束にしておくより、無線綴じ(接着剤固め)のカタログ誌を寸法で断裁しておく方が始末が良い。一冊にまとまっていますから。
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この一年も有難うございました。

それでは皆さん、良いお年をお迎えください。













by ikuohasegawa | 2017-12-31 04:15 | 製本&修理:スキル | Comments(8)

4-335) 薄い本文を表紙に接着する

プレス機にクリスマスリース。
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ええ、私は敬虔なクリスマス教徒ですから。


さて、再修理に来た小型絵本・汽車のえほんシリーズの「ダックとディーゼル機関車」
前の修理では、綴じなおした後、背に貼った寒冷紗の羽を見返しで押さえて結合していた。
その、寒冷紗から本文が脱落しての再修理である。

前の修理の寒冷紗などを取り除く。

表紙の外にカバーがかかって、その上からブッカーで保護してあったので気付きにくいが、表紙のミゾ部分が裂けていた。
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前の修理の綴じなおしは完璧で、どなたの手になるものか確認したいくらいの仕上がり。
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堅牢で美しい。
ただし、表紙との結合が弱かったようだ。

こういう薄い本文を表紙と結合するときは、前に試みた薄い本文を表紙に接着するを施すべきだ。
背に貼った寒冷紗を貼り込むとき、羽に切れ目を入れて羽と表紙に交互に貼るというのがその結合方法。
今回はさらに和紙で本文を補強した。

下図の橙色が補強の和紙。
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立ち上げた寒冷紗(緑色)を本文に直接貼ったとき部分的にかかる力を、本文用紙全体に分散して受け止めることになる。









by ikuohasegawa | 2017-12-25 04:15 | 製本&修理:スキル | Comments(4)

4-330) 無線綴じのハヤカワミステリーを修理する③

ハヤカワポケットミステリーの修理。

綴じなおした本文を長持ちさせるためにクータと寒冷紗を入れたい。
さらに付加した寒冷紗を隠すために見返しを足したい。
同書は並製本なので見返しは無く、本文を柔らかい表紙で包んでいるだけです。
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問題なのは元の製本時に無かった物を加えると、その分本文が大きくなって表紙から小口がはみ出すこと。
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その対応としてオモテ・背・ウラと一連になっている表紙を切り離し表紙を大きくする。
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本書の場合は、はみ出しが少ないのでウラ表紙にのみスリットを入れた。

間に布テープを足し、表紙と本文の小口を揃えた。
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スリット保護のため全体にブッカーを掛けなおしました。
 
かくして、並製本の修理ながら見返し付きフォローバックで仕上げました。
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ノドの奥に背に渡した糸が点々と見えます。





by ikuohasegawa | 2017-12-20 04:15 | 製本&修理:スキル | Comments(8)