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4-819) 並木第四小学校 図書室だより

並四小冬休み企画の報告。
三冊読んで提出すると おみくじしおり が引ける本ごろう読書カード。
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冬休みが終わって30数名がカードを提出をしたそうです。
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おみくじしおりを引いているのを見て
「いつまでOKなの。締め切りはいつ」
「カード下さい」
君たちは今から読もうというのだな。まあ、良しとしよう。

「春休みもやってください」と要望が出て司書さん嬉しい。がプレゼントに困っている。
春のおみくじっていう訳にはいかないし、何かいいアイデアはないかなあ。



次、「怪傑ゾロリ55冊カード」の続報。
読んだゾロリが分かるように一覧が欲しいと言い出した2年生がまず読破。それを見た友達も55冊完読。
もう1名が挑戦中とのこと。3人とも同じクラスです。

「ゾロリ金メダル」には赤いリボンを付けて、図書館読書の時間にみんなの前で授与するそうです。
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ゾロリを卒業したら次は何に挑戦しますか。2年生君。


続いて、修理日に使う折紙のゴミ入れとパレットをたくさん頂きました。
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言うまでもなく、ごみ入れは机の上に置き端材小片が出る都度机上を綺麗にします。
パレットはボンドの小出し手元用で、最後は洗浄の必要が無く燃えるゴミで処理できます。

関西の高齢のお母様が折って下さり、これまでも幾度か頂いていましたが折り紙奉仕も卒業された由。
実家の処理など多忙につき、修理ボランティアを終えると申し出がありました。

辞めなくても。暇ができたらまた来て。ずーっと待っているから。世間話だけでいいから来て。
みんな、口々に申しました。そうだよね。

使いきれないほど折っていただいたから、剥がした寒冷紗、テープの台紙、切れた綴じ糸・・・折り紙にゴミを入れるたびに、戻ってこられる日を思うでしょう。
折り紙パレットにボンドを出すたびに「いつ来られるだろう」って思いますね。



by ikuohasegawa | 2019-01-20 04:15 | 製本&修理:関連 | Comments(3)

4-818)ミッケ6こわいよる 引退勧告

大相撲初場所六日目。
妙義龍に押し出された御嶽海は土俵下で立ち上がることができず、呼び出しの助けを借りる。
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花道途中からは車イスにて退場。
大ごとにならなければよいのだが。


さて並四小本の修理。
「チャレンジミッケ!」の第6弾 こわーいよる。
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2009年発刊のさがしっこ絵本。
私が加わる前から修理され続け、その後も時々修理に来るという大人気のシリーズ。

背の天の破損をカバーした透明テープは3枚。三度の修理を重ねているほど読まれている。
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表紙のコーナーは補強した布テープが擦り減っている。


本文はスレが黒ずむほど擦れている。背は補強のブッカーでかろうじて体裁を保っているだけ。
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最初の、糸切れ修理に補修テープを大量に使ってあり、以後この本はテープで修理し続けてよう来たようです。
これ以上、手が出せません。

こんなになっても子どもは喜んで読んでくれますが、もういいでしょう。子どもたちを充分楽しませてくれました。
本を捨てられないオジサンも、さすがに新規購入を進言。

ミッケには休場治療ではなく引退勧告。
御嶽海は完治するまで休場の上治療。無理してはいけません。無理をさせてはいけません。



by ikuohasegawa | 2019-01-19 04:15 | 製本&修理:関連 | Comments(9)

4-817) 保土ケ谷 本の修理ボランティア養成講座 準備

【御嶽海勝ち星日記】
大相撲初場所五日目。
御嶽海は全く危なげなく押し出して関脇玉鷲を圧倒。
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これにて5連勝。


保土ケ谷図書館での修理ボランティア養成講座は1月31日(木)から4週にわたり実施する。
磯子図書館の修理メンバーさんに、サポーターの協力を依頼せねばならぬ。
無理をできぬ人を除いて4名はお願いしたい。


保土ケ谷図書館に出向いて修理本を準備してまいりました。
例によって廃棄本の中から適した本を選び出し、修理できる状態に加工。
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本文ページ外れ、本文背われ、見返しの緩み、見返しの断裂、背の天の傷み、表紙角の傷みなどを加工。
修理しやすい状態に仕上がりました。

私のすべき準備は一応、整ったが、職員の受け持つ準備はどうなっているのだろう。なにせ、去年までの担当は全て転勤して誰もいない。
加えてその日はインフルエンザで急な休みの職員が複数出たとかで、きりきり舞いで受付業務をしていて、先のことを確認する時間がとれぬありさまだった。

週明けにもう一度行かなきゃならぬ。







by ikuohasegawa | 2019-01-18 04:15 | 製本&修理:関連 | Comments(10)

4-812)樹脂で固めた無線綴じ本

東京に初雪が降った昨12日、昼頃に久しぶりの降雨あり。雪になるかもと思わせる寒さでした。
案の定、夕方の予報は21時から夜半にかけて雪。
地元の予報に雪ダルマ君が登場するのは久しぶりです。
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今朝、外を見ても雪はありませんでした。
降水量1㎜/sの予報ですから、降っても積もりはしなかったようです。

さて、
年末年始のタイムリーネタに押されて、更新するのを忘れていた12月27日の修理「カラスの補習授業」を覚えとして更新します。
これだけ束(ツカ=厚み)がある無線綴じの本は割れて当然といえば当然。
包(くる)んである表紙用紙で、かろうじて断裂を免れているだけだ。
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400p=200枚の単票の背を綴じ材を用いずに接着剤により一体に接合し、表紙も接着剤で本文と接着している。
接着剤を信用したのだろう。でも、背割れしたんだよねー。

本文の背を露出して修理することになるこの修理は、ちょいと厄介なことになりそう。

見返しを本文から剥がし、背にベタ付けの表紙用紙を慎重に剥がし背を出す。
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出した本文の背に付いている表紙用紙と接着剤は剥がさない。
というより、剥がそうとして手を付けたが諦めた。接着剤というより少し軟性のある樹脂だもの。

それに背割れした一か所以外は堅牢そのものなので剥がさなくてもよいと判断。
割れて断裂した背をつなぐには、背に切れ目を入れてタコ糸で補強し寒冷紗を貼る。

本文用紙の背に切れ目を入れるためには樹脂層を通過しなくてはしけない。ところがノコギリを使い始めたら、樹脂屑が摩擦熱で刃にくっついてしまい途中で鋸が引けなくなった。

何度か試みたが諦めて、カッターナイフで樹脂層を切り取りミゾを作った。
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樹脂層の厚さは約3~4㎜。
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その下の本文背に切れ目を付けタコ糸を入れる。
昨年度はこれにて終了。タコ糸入れは持ち越しとなりました。


追記:これで背割れによる断裂は避けられるが、背割れは復元できない。
だって、割れたところ以外は依然として堅牢強固な樹脂板(状)なのです。二つに割れた板は接着できません。
分離することを防止するだけです。

年明け第一回目に修理完了しております。
でも、見開きを水平に開こうとしてグイっと押すと、また、背割れします。これはそういう製本なのです。

14日追記:降水量1㎜/sはかなり大雨です。1㎜/hが正しい。


by ikuohasegawa | 2019-01-13 04:14 | 製本&修理:関連 | Comments(2)

4-810) 並四小図書室の新年イベント

並四小本の修理日の新年初回は9日でした。
所用があって欠席する旨のメールを送信。

司書さんからの返信メール
9日欠席了解しました☺
並四図書室2019年、最初はこんな感じです‼
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オーッ! 鳥居だ。おみくじだ。

コレは見てほしいよね。
どうして、この日に欠席するのって思うよなあ。
メールで写真を送るよなあ。
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おみくじ しおり?
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考えたねー。
ナイスアイデア、グッドジョブ!
オジサンも嬉しくてなりません。
写真送ってくれてありがとう。

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そうか、この12月の図書館だよりで知らせた「冬休み 本ごろう読書カード」のプレゼントなのだ。
ほうほう、冬休みに3冊読んでカードを持ってくる。なるほど。

少しでも読書に親しんでもらおうと、いろいろ工夫するアナタに頭が下がります。
三人の子のママ司書なのに、正月休みに作ったのだね。偉い!
それなのに欠席して申し訳ない。

何でも言ってください。全面的に協力します。

私も、冬休みに3冊は読んでいるから「本ごろう読書カード」を書いて「大吉 今年も最高!よい本に出会いまくり」を引き当てたかった。



by ikuohasegawa | 2019-01-11 04:15 | 製本&修理:関連 | Comments(4)

4-809)本の修理を大幅遅刻した件

8日は本年最初の本の修理日でした。
豆本づくりに熱中しているうちに修理日であることを失念。
新年初回であることから電話をもらった。「今日の修理はお休みになりますか」
慌てて車で駆け付けた。
遠方板橋からの参加者も定刻出席なのに、大幅遅刻いたしました。

言い訳もそこそこに、年を越していた「カラスの補習授業」の続きを修理。
背割れしていた個所もしっかりなおして、やれやれ。
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見開きを水平に開こうとしてグイっと押すと、また、背割れします。そういう製本なのです。


続いて私向けと渡された修理本は、どなたかが前回の修理で綴じなおした薄手の児童向け科学本。
本文途中の天地が逆転している。と、再修理要請。

手を付けたがボンドが固くて分解できないから私を指名したとのこと。
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誰が綴じ間違えたか問い正したいところだがケアレスミスだし、判明したところでどうにもならない。
修理後、一般論で注意喚起することにして指名を素直に受けることにした。遅刻した負い目もあるしね。

おっしゃるとおり、修理 間もないボンドは実に強固。
余談ですが、この「おっしゃるとおりです」を生で、相づち代わりに二度三度言われるとイラつく。
仰るは敬語でも「あんたの言ってることは合ってる」と、自分の判定結果の通告だもの。
敬語の上から目線じゃないの。使っても1回だと思う。

えー、ボンドの件ですが、かなり時間をかけて、やっとの思いで本文を表紙から外した。
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以前の修理はしっかりと仕上がった見事な修理でした。天地逆転さえしていなければ満点あげたのに。
それから、気付かずに天地逆転にしてしまう場合は、ボンド薄めでお願いします。と、言いたくなるほどやれやれでした。
というところで丁度時間となりました。

by ikuohasegawa | 2019-01-10 04:18 | 製本&修理:関連 | Comments(5)

4-796) 背表紙の内にあったのは

「冨山房・新築落成記念」の修理を開始するのは、年明け暖かくなってからとする。
それでも気になるのでジックリ見ていると、なにやら常とは異なる個所がある。

本の背部分内側に、印刷文字が見える。
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接着剤(おそらく膠)で固めた本文の背と、背表紙の裏側にあたる部分だ。
製本でこんなところに印刷物を使うことはありえない。と現代人は思う。しかし、当時はそれが当たり前だったのかもしれない。
背固めに使った紙は「販促用チラシ兼注文書」のような物だ。
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国会図書館データベースで検索する。キーワードは 著者の服部宇之吉、小柳司気太。
國漢参考圖繪志那音索引附。四六版二四〇〇頁。
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刊行年から、あたりを付け更に進むと
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二四〇〇頁にだいたい合う2243P。
四六版といえば127×188㎜。表紙を付ければ。約20㎝。ほぼ、これだろう。


背表紙の裏側の紙(写真右側)は、horizontalとか水平、地球、磁場などと読めるから物理関係の印刷物だろう。
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これらが出版された昭和11年といえば2.26事件勃発の年。翌昭和12年には太平洋戦争開戦。
まさに戦争へと突き進んでいた頃。そんな時代が生んだ製本職人の節約技なのだろうか。
掛軸はともかく屏風・衝立の内側に古紙を使うのは表装では当たり前のことだから、変だとは言えない。

修理前に色々と発見があり面白くなってきた。

この稿、更に続く


by ikuohasegawa | 2018-12-29 04:15 | 製本&修理:関連 | Comments(5)

4-795) 古書修理前の点検

27日は我が家の歳末集中掃除日でした。
Chiが洗剤を並べて準備完了。
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キッチン換気扇からとりかかりました。
Chiの白魚のような指が荒れてはいけませんので、ずーつと私が担当しております。そりゃ多少の衰えはあるとしても、それならそれで一層荒れないようにしなければいけません。

次いで玄関、外廊下側から窓などと、Chiの作った一覧表を順にこなした午前中。

午後からは本年最後の本の修理に。
歳末にも関わらず11名の参加を得て45冊を修理しました。
皆さん、ありがとうございました。来年も宜しくお願いいたします。


さて、私的に修理を依頼されている「冨山房・新築落成記念」のページをめくって点検していくと、切れた綴じ糸が出てきました。
80年を経過した綴じ糸だから劣化していてもしょうがない。
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折り丁の内側を通る横部分はそのまま残り、次の折丁へ移っていく僅かな縦部分で切れている。
その先は接着剤で固められているから、異なる強度の境目で切れているのだ。

本の修理の原則に従えば、この糸綴じの本は綴じて修理することになる。が、82年前の紙は綴じ糸がかける力を耐えることができるだろうか。


さらに寒冷紗の代わりを和紙が務めている事を見つけた。
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本文の背から伸びてきて、表紙の芯ボールと見返しの間へ貼り込んであり後年の修理ではない。

当然、寒冷紗に付け替える。が、ここの強度が増すと接する旧来の部分に負荷がかかり二次破損の因にならないだろうか。

千々に乱れる我が思い。というところ。



by ikuohasegawa | 2018-12-28 04:14 | 製本&修理:関連 | Comments(8)

4-793) 豆本の試作品を作る-2

手作り製本の会の課題(予定)・和綴じ豆本を試作しました。

今作の原稿──例の豆読本は、寸法を合わせたエクセル画面に挿入したテキストボックスに文字を入力した。

その時、同一サイズのテキストボックスを全ページに挿入する方法を知らなかったから、一つ一つ勘サイズで挿入した。今はコピー方法を知りました。(覚えをMoreに貼っておきました)
それでも、位置を決めるのは勘ですからズレが出ます。

版面への収まり具合などは印刷して製本してみないと分からない。
そのための試作なのです。
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左の2冊と右の1冊は異なるサイズで仕上がりました。
左の2冊はPDFで保存した原稿を印刷したもの。右の1冊はエクセルから直に印刷したもの。
PDFにすると縮小されるようです。(今までもそうだったのかもしれない)

試作品をみて、原稿の何カ所かに手を入れて修正。


試作品は伝統的和綴じから外れ表紙は和紙ではなく布にして、手持ちの布から豆桜紋様をえらんだ。
さらに豆にこだわり表紙のウラ紙を空豆模様紙にしてみた。
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試作品とは言え、少しくどい。
柄物はどちらか一方にして、片方は無地にすべきだった。

また、束(つか=厚み)が6ミリあるので、綴じ穴をあけ難い方もいる。上下二巻に作れるように、題箋、扉、奥付も加えておく。・・・対応済み。

本文は例の豆読本ですが、中々の仕上がりです。
編者だということを抜きにしても、面白いです。次々と読んでしまいます。

不備もありますが、3冊できましたので26日に面談する後輩君への手土産代わりにしましょう。
おっと、今日ですね。


Moreテキストボックスをコピーする
by ikuohasegawa | 2018-12-26 04:21 | 製本&修理:関連 | Comments(2)

4-791) 古い貴重書の修理依頼 -3

修理をすることになった本の奥付。
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坂本嘉治馬社長は冨山房創業者。

印刷者は神田区錦町三丁目十一番地の白井赫太郎。欄外に「印刷所・精興社」とある。
検索したら現存しており、同社のHPには白井赫太郎氏に関する記述もあった。

Wikipediaによると
冨山房は1920年(大正9年)に子会社として内外印刷株式会社を設立しているから、昭和7年の「冨山房新築落成記念」初版は自社にて印刷できるはずなのに、精興社白井赫太郎氏に依頼している。
という事実の確認をしただけ。これ以上の報告はありません。


ページを繰っていくと、最終ページに便箋が挟んであった。
平成19年に資料として借り出した I氏が詫びておられる。
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「沢山のところをコピーさせて頂き大切な名著が少し痛んでしまったことをお許しください。(紙面がとれてしまいました)」と。

本当に少し? 
コピーをした時に本文が割れたでしょ。
それ以外に外れた図面資料を紛失したのはあなたでしょ。と勘繰ってしまう。

とまあ、これも勘繰っただけでそれ以上の進展は無し。

by ikuohasegawa | 2018-12-24 04:15 | 製本&修理:関連 | Comments(4)