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4-798) 来年に持ち越します

いよいよ、今年も今日一日となりました。

白く糖をまとった干し柿を目指している。
薄っすらと白く糖が見えます。気のせいではありません。Chiもそう言っていますから。

こんなものでは満足できません。
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あんぽ柿からとはいえ、12月18日のスタートは遅かったようです。
このまま年を越します。
正月、Chiにプレゼントできぬのが心残りです。

このまま年越しの2。
本年最終の修理日に手掛けた「カラスの補習授業」の背割れ修理も仕上げることができず、年明けに持ち越しました。
心残りです。

考えてみれば、この程度のことが心残りということは、平穏安寧な日々・・・能天気な私であることよ。

それでは皆さん、良いお年をお迎えください。



by ikuohasegawa | 2018-12-31 04:18 | 製本&修理:スキル | Comments(7)

4-797) 12月の鰻 金沢区・隅田川

12月の鰻は金沢区の隅田川へ。
暮れも押し迫った日だから鰻屋が混むことは無いだろう、と思ったが万一に備えて開店時刻少し前に着くように出かけた。

15分前に着いたら4人並んでいた。万一の事態でした。
定刻前に店が開き案内され、注文して待っている間に30席が埋まって満席になる。
我らは月一の決め事がズレてこの日なのだけれど、暮れの28日に鰻を食おうというのはどういう人達だ。

ほどなく鰻重の松。
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焼きにムラがあるのが惜しいが、大変美味しくいただきました。
軟らかく蒸しあがり香ばしく焼きあがっており、町のうなぎ屋としては一級です。
勿論、山椒も香り高い。

張り紙によると、年末は休みなし、正月も18時に早仕舞いするが元日から5日まで営業と告知が出ていた。
正月から鰻を食おうというのはどういう人達だ。

それはともかく、今年も夫婦ともども毎月、鰻重を頂けたことに感謝しています。
一年間、美味しくいただきました。

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帰り際に頂きました


by ikuohasegawa | 2018-12-30 04:15 | 今月のうなぎ | Comments(2)

4-796) 背表紙の内にあったのは

「冨山房・新築落成記念」の修理を開始するのは、年明け暖かくなってからとする。
それでも気になるのでジックリ見ていると、なにやら常とは異なる個所がある。

本の背部分内側に、印刷文字が見える。
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接着剤(おそらく膠)で固めた本文の背と、背表紙の裏側にあたる部分だ。
製本でこんなところに印刷物を使うことはありえない。と現代人は思う。しかし、当時はそれが当たり前だったのかもしれない。
背固めに使った紙は「販促用チラシ兼注文書」のような物だ。
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国会図書館データベースで検索する。キーワードは 著者の服部宇之吉、小柳司気太。
國漢参考圖繪志那音索引附。四六版二四〇〇頁。
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刊行年から、あたりを付け更に進むと
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二四〇〇頁にだいたい合う2243P。
四六版といえば127×188㎜。表紙を付ければ。約20㎝。ほぼ、これだろう。


背表紙の裏側の紙(写真右側)は、horizontalとか水平、地球、磁場などと読めるから物理関係の印刷物だろう。
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これらが出版された昭和11年といえば2.26事件勃発の年。翌昭和12年には太平洋戦争開戦。
まさに戦争へと突き進んでいた頃。そんな時代が生んだ製本職人の節約技なのだろうか。
掛軸はともかく屏風・衝立の内側に古紙を使うのは表装では当たり前のことだから、変だとは言えない。

修理前に色々と発見があり面白くなってきた。

この稿、更に続く


by ikuohasegawa | 2018-12-29 04:15 | 製本&修理:関連 | Comments(5)

4-795) 古書修理前の点検

27日は我が家の歳末集中掃除日でした。
Chiが洗剤を並べて準備完了。
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キッチン換気扇からとりかかりました。
Chiの白魚のような指が荒れてはいけませんので、ずーつと私が担当しております。そりゃ多少の衰えはあるとしても、それならそれで一層荒れないようにしなければいけません。

次いで玄関、外廊下側から窓などと、Chiの作った一覧表を順にこなした午前中。

午後からは本年最後の本の修理に。
歳末にも関わらず11名の参加を得て45冊を修理しました。
皆さん、ありがとうございました。来年も宜しくお願いいたします。


さて、私的に修理を依頼されている「冨山房・新築落成記念」のページをめくって点検していくと、切れた綴じ糸が出てきました。
80年を経過した綴じ糸だから劣化していてもしょうがない。
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折り丁の内側を通る横部分はそのまま残り、次の折丁へ移っていく僅かな縦部分で切れている。
その先は接着剤で固められているから、異なる強度の境目で切れているのだ。

本の修理の原則に従えば、この糸綴じの本は綴じて修理することになる。が、82年前の紙は綴じ糸がかける力を耐えることができるだろうか。


さらに寒冷紗の代わりを和紙が務めている事を見つけた。
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本文の背から伸びてきて、表紙の芯ボールと見返しの間へ貼り込んであり後年の修理ではない。

当然、寒冷紗に付け替える。が、ここの強度が増すと接する旧来の部分に負荷がかかり二次破損の因にならないだろうか。

千々に乱れる我が思い。というところ。



by ikuohasegawa | 2018-12-28 04:14 | 製本&修理:関連 | Comments(8)

4-794) 和綴じ豆本を試作する-1

友人への手土産代わりにした和綴じ豆本は好評でした。
話は前後しますが試作過程の覚えを記しておきます。

寸法に切り出した本文用紙を外オモテに折ります。
束にして縦に帯をかけます。
折山を濡れティッシュで湿らせプレスしておきました。
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寸法は約90㎜×70㎜、厚さ6㎜。


以下は【エクセルを使用した原稿作成 覚え】ですから、読んだことにしていただいて結構です。

エクセルA4画面に同寸法8ぺージの面付けを10面作る。
各ページごとに、挿入⇒テキストボックス⇒縦書きを選択し、ボックス内に文字をコピペ入力。
ボックス面上で右クリック⇒図形の書式選択⇒線の色⇒線無しを選択。

ということですが、厄介なのはテキストボックスに入力した文字の配置と、それを印刷したものの文字配置が異なること。

画像上がエクセルの入力画面。
印刷前のページビューでも文字配置はこのままで、テキストボックスの枠だけが消えて表示される。
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それを印刷(画像下半分)すると行末の1字2字が改行されている。

あれこれやってみて得た結論。
文字の入力を終えたときPDFで保存する。方法は、名前を付けて保存⇒PDFで保存を選択。
PDFは印刷物の画像原紙なので、画面には印刷仕上がり状態を表示しますから、試し刷りをしなくて済む。

ここに至るまで試し刷りをすること3回=10枚×3。
仕上げて友人への手土産代わりにしたから、無駄にはしませんでしたが。

また、PDF画面でチェックをして不備を見つけた場合は、エクセルの原稿画面を開き修正。
再び名前を付けて保存⇒PDFで保存を選択すると「同じ名前のファイルが存在します。上書きしますか」と聞いてくる。「はい」

そうそう、PDF原稿ならエクセルの無い人でも開くことができる。今どきそんな人はいないか。


by ikuohasegawa | 2018-12-27 04:15 | 製本&修理:スキル | Comments(2)

4-793) 豆本の試作品を作る-2

手作り製本の会の課題(予定)・和綴じ豆本を試作しました。

今作の原稿──例の豆読本は、寸法を合わせたエクセル画面に挿入したテキストボックスに文字を入力した。

その時、同一サイズのテキストボックスを全ページに挿入する方法を知らなかったから、一つ一つ勘サイズで挿入した。今はコピー方法を知りました。(覚えをMoreに貼っておきました)
それでも、位置を決めるのは勘ですからズレが出ます。

版面への収まり具合などは印刷して製本してみないと分からない。
そのための試作なのです。
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左の2冊と右の1冊は異なるサイズで仕上がりました。
左の2冊はPDFで保存した原稿を印刷したもの。右の1冊はエクセルから直に印刷したもの。
PDFにすると縮小されるようです。(今までもそうだったのかもしれない)

試作品をみて、原稿の何カ所かに手を入れて修正。


試作品は伝統的和綴じから外れ表紙は和紙ではなく布にして、手持ちの布から豆桜紋様をえらんだ。
さらに豆にこだわり表紙のウラ紙を空豆模様紙にしてみた。
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試作品とは言え、少しくどい。
柄物はどちらか一方にして、片方は無地にすべきだった。

また、束(つか=厚み)が6ミリあるので、綴じ穴をあけ難い方もいる。上下二巻に作れるように、題箋、扉、奥付も加えておく。・・・対応済み。

本文は例の豆読本ですが、中々の仕上がりです。
編者だということを抜きにしても、面白いです。次々と読んでしまいます。

不備もありますが、3冊できましたので26日に面談する後輩君への手土産代わりにしましょう。
おっと、今日ですね。


Moreテキストボックスをコピーする
by ikuohasegawa | 2018-12-26 04:21 | 製本&修理:関連 | Comments(2)

4-792)あんぽ柿を干し柿にする 2

しぶ柿の代打であんぽ柿を干し始めたのは12月18日でした。

思いついたのが遅かったので今年はあんぽ柿を購入してスタート。それを干し柿に仕上げるという報告をして1週間が経ちました。
皆さん、その後の進捗を気にかけておられたと思うので現状を報告します。

雨天の一昨日は屋内に取り込みましたが、昨24日、再び天日に当て寒風にさらしております。
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途中で、干し柿らしい扁平な形に成形しながら揉んでおきました。雑菌が付いてカビてはいけませんので、手はアルコールで消毒しております。


水分が抜け、乾いてきている。
さすが、あんぽ柿スタート。皮むき渋柿から始めたら、こうはいかない。
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糖度が増して、美味い干し柿になり始めていることは間違いありません。
何の根拠もありませんが。


このところカラスが飛ばないので安心して干しております。どういう訳なのでしょう。

カラスといえば先週ゴルフをしたプレステージカントリークラブのカートは、小物バスケットがフタ付きに替わっていました。
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フタを閉めておかないと、奴らは何でも持ち去りますから。

甘い干し柿などは間違いなく狙われます。
それとも、都会育ちのカラスはベランダで柿が干されているのを知らないかもね。


by ikuohasegawa | 2018-12-25 04:15 | お気に入り | Comments(6)

4-791) 古い貴重書の修理依頼 -3

修理をすることになった本の奥付。
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坂本嘉治馬社長は冨山房創業者。

印刷者は神田区錦町三丁目十一番地の白井赫太郎。欄外に「印刷所・精興社」とある。
検索したら現存しており、同社のHPには白井赫太郎氏に関する記述もあった。

Wikipediaによると
冨山房は1920年(大正9年)に子会社として内外印刷株式会社を設立しているから、昭和7年の「冨山房新築落成記念」初版は自社にて印刷できるはずなのに、精興社白井赫太郎氏に依頼している。
という事実の確認をしただけ。これ以上の報告はありません。


ページを繰っていくと、最終ページに便箋が挟んであった。
平成19年に資料として借り出した I氏が詫びておられる。
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「沢山のところをコピーさせて頂き大切な名著が少し痛んでしまったことをお許しください。(紙面がとれてしまいました)」と。

本当に少し? 
コピーをした時に本文が割れたでしょ。
それ以外に外れた図面資料を紛失したのはあなたでしょ。と勘繰ってしまう。

とまあ、これも勘繰っただけでそれ以上の進展は無し。

by ikuohasegawa | 2018-12-24 04:15 | 製本&修理:関連 | Comments(4)

4-790) 12月のゴルフ

12月21日はプレステージカントリークラブ(栃木)でKS会コンペ。

例によって、私のゴルフ報告は「お天気リポート」になってしまうが悪しからず。
5時10分、迎えの車を待っていても寒くない。
天気予報どおり穏やかに晴れて何よりてでした。

到着すると、栃木もそれほど寒くない。
カウンターの受付嬢曰く「そうですね。今日は0度ですから」
となると、芝を刈り込んであるフェアウエイやグリーンは真っ白でも、凍ってはいない。霜だけだろう。
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スタート前、2階レストランから


私ら4人がスタート前の歓談をしてコーヒーを飲んでいる時、練習グリーンでは熱心な方がパットの練習をしている。
偉いものだ。
お寒い中、ご苦労様。

ゴルフは特段の報告はないが、惜しいと思うのは最終ロングホール。
池前まで巧く運んでアプローチショットが池ポチャ。結局5オン。
二段グリーンの上の段のカップを目指すも、ファーストパットは傾斜を登りきれず戻ってくるありさま。そこから行きつ戻りつの5パットで10。
終わってみれば、いつものごとく、あの一打が、あのパットがと悔やむことしきりの100打でした。

この日を最後にゴルファー I.H. は、3月まで冬眠に入ります。



by ikuohasegawa | 2018-12-23 04:15 | 散歩・お出かけ | Comments(5)

4-789) 古い貴重書の修理依頼 -2

数冊あるなら厄介な修理は断ろうと思っていたら、修理本が届いてしまった。
見せられた事前の写真と違って壊れ方は半端ではない。壊れは進行形で拡大してるかのようだ。

表紙は断裂している。
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些細に点検すると寒冷紗が使われていないように見えるが、どうしてだ。

それはよしとしても無線綴じの本文が各所で割れている。丸背の無線綴じ製本。
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無線綴じの割れは、平綴じするか糸を補強して背固めるすることになるが、劣化している元紙は穴あけや切りこみに耐えられるだろうか。
だからといって全てのノド際を和紙補強すると、ノドだけが厚い本になってしまうから不可。
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また、同梱されていたまともな本と比べると、この図面・写真の十数ページが欠落している。
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そのコピー原本として別本をも送ってきたようだ。

とはいうものの、本を原紙にして表裏を合わせて両面をコピーするのは、かなり厄介なのです。
まず第一に、原本が原紙の役割をはたせるか。大股開き全面開脚に耐えうるかどうかもわからない。最悪の場合は、原本が背割れをおこす。原本だって82年前の本だもの。

家庭のプリンターでは無理なので外部のコピー機を使用し、苦労することになる。
実費などというより手間が大変なのである。

それはともかく、この修理を受けるとしたら事前に承知してもらう事項がある。
①仕上がり年月日は確約できない。
②セロテープ跡は消せない。
③和紙の食い裂きではなく修理用和紙テープを使う。
④コピーしたページのノド元部分は不明瞭になることもある。原本保護のため押さえつけられない。
⑤修理個所は強固になるが、82年前の弱いままの個所が修理後破損していくこともある。それを避けるために保存資料にしていただき、極力、閲覧してはいけない。

小噺にあるでしょ。
「おい、お前の釣ってくれた棚、すぐ落ちちまったぜ」
「えっ・・・もしかしたら棚に何かのせた?」
ってことです。

82年前の本の修理はそこに限界があるのです。
これが承知できないなら専門の修理業者を紹介します。


by ikuohasegawa | 2018-12-22 04:15 | 製本&修理:関連 | Comments(5)